金閣寺 ツアーとアクティビティ

金閣寺のはじまりは、1397（応永4）年、室町幕府3代目将軍足利義満が極楽浄土をイメージして衣笠山の麓に邸宅を造営し、隠居したことから。義満の死後は、夢想礎石を開山として臨済宗の禅寺になりました。その正式名称、北山鹿苑寺。 金箔に覆われた3階建ての贅を尽くした楼閣は、各階とも異なる様式を用いています。一階は、平安時代の公家や貴族の邸宅の様式、寝殿造を取り入れたもの。二階の書院造は、鎌倉武士が好んだもの。現在の和風住宅にも通じています。黄金の鳳凰の真下にある三階は、中国風仏殿造です。 実は金閣、仏様の遺灰が収められているという話もあるのですが、確かではありません。ただ、一階には仏像が収められており、中には入ることができなくても空気の入れ替えで窓が空いているときがあります。その時は、歩道から中を覗いてみましょう。 境内を一通り回って出る時は、不動堂に立ち寄って鐘を鳴らすのを忘れずに。本尊の不動明王が収められています。また、江戸時代に作られた数寄屋造の茶室で、格別な夕日を見ることができる多佳亭があります。 ところでこの金閣寺、明治時代に大規模な修繕が行われたのです。その際に詳細な図面が作成され、後に大きな役割を果たすことになります。それは、1950（昭和25）年7月の金閣寺放火事件。全焼した楼閣を創建時のものに忠実に再現するにあたって大活躍することとなりました。これが功を成して1994年、「古都京都の文化財」の構成遺産としてユネスコ世界遺産に登録されました。しかし、放火事件の時に舎利殿に収蔵されていた文化財6点は焼失してそのままです。 京都観光スポットの王道の一つ、金閣寺。北山文化の象徴とされる金箔張りの楼閣と、それを囲む自然が織りなす風景にうっとりしながらお茶と和菓子で一息つくのも良いのではないでしょうか。 アクセス： JR京都駅から市バス停金閣寺道まで1時間弱。年中無休。拝観料あり。