チューダー朝からステュアート朝にかけ、サザークは、低俗な娯楽や犯罪者達の隠れ家としてのイメージが強い悪名高き地域でした。しかし現在では、興味深い観光スポットが数多く集った、観光客に人気のエリアです。
美しいサザーク大聖堂は、ロンドン最古のゴシック様式の教会の一つ。13 世紀に建てられたこの大聖堂は、19 世紀にかけて多くの増築が行われました。内部には、この教会に礼拝に通っていたと言われているウィリアム シェイクスピアゆかりの品物をいくつも見ることができます。シェイクスピアの弟であるエドモンドのお墓や、「夏の夜の夢」、「ハムレット」、「テンペスト」の登場人物達が描かれたステンドグラスの窓を見てみましょう。
この地域を最も象徴するバラ マーケットは、13 世紀からこの場所に存在しています。平日でも何十もの屋台が立ち並んでいますが、木曜日から土曜日にかけては、その数が 100 を超えます。これらの屋台では、美味しいチーズや、自家製のパン、オーガニックで飼育された肉、いれたてのコーヒーなど、地元の製品や食品が売られています。
また、イギリス最大の現代美術館であるテート モダンもお忘れなく。20 世紀中頃の発電所を独創的に改造した 7 階建ての建物に、作品が展示されています。印象的な常設コレクションは、「静物」や「風景」などのテーマに分かれて展示されています。「素材の表情」というコーナーでは、ピカソやマティス、アニッシュ カプーア、モネ、ポロックの作品を見ることができます。
また、12 世紀にロンドンの牢獄があった場所に建てられたクリンク プリズン博物館には、好奇心をかき立てられます。中世の拷問器具を見ながら、かつて牢獄の囚人達が味わった恐怖を感じてみましょう。
16 世紀の劇場を細部まで再現したシェイクスピアズ グローブもおすすめ。併設された博物館では、イギリスルネサンス演劇についての展示があるほか、歴史あるバンクサイドの娯楽資料のコレクションも見ることができます。シェイクスピアズ グローブでは 4 ~ 10 月の間、シェイクスピアの作品からモダンな演劇まで、さまざまな作品が上演されます。
サザークはテムズ川の南岸に位置しています。ロンドン中心部やウエスト エンドから徒歩で行くことができます。また、地下鉄やバスを利用することもできます。