テネリフェのガラチコは火山岩による天然プールやカナリア諸島独特の文化で知られています。岩が多い海岸に囲まれ、保存状態の良いコロニアル建築があちこちに見られるこの町は、続けざまに訪れた災難を乗り越え、今も美しい姿を見せています。
ガラチコはテネリフェにおける主要港でしたが、洪水、火災、嵐、伝染病と続けざまに不運な出来事に見舞われ、その機能を失うこととなりました。市は何とか困難を乗り越えたのですが、1706 年には大規模な火山噴火が発生しました。噴火により港と市街の半分は破壊され、ガラチコはもはや商業港として十分な機能を果たすことはできなくなりました。
壊滅的な噴火による影響が海に達した結果、形成された天然プールは、今では観光の目玉となっています。エル カレトンと呼ばれるこのビーチと岩のプールの周辺には遊歩道が巡らされており、日光浴をしたり景色を眺めながら散歩するのに格好の場所となっています。温かい海で泳ぎ、海中を泳ぐ魚たちを観察しましょう。
火山岩のプールの隣にはサン ミゲル城があります。1706 年の噴火による破壊を免れた数少ない建物のひとつです。海賊から市を守るために 16 世紀に建設された簡素な城塞です。スペイン人彫刻家にして建築家のマーティン デ アンドゥバルによる十字架がありますので、探してみてください。城壁の上に立つと、美しい景色が見渡せます。山肌に沿って流れる 2 本の溶岩流の塊にも注目。
サン フランシスコ修道院内には小規模ですが自然博物館がありますので見学してください。1524 年に創設された旧フランシスコ会修道院は、ガラチコで最古の建物です。建物内にあるカーサ デ ラ カルトゥーラ (文化会館) は、市の歴史に関する興味深い情報を提供しています。
近くにあるサン フランシスコ教会にも立ち寄り、精緻なデザインの天井を見ておきましょう。18 世紀に造られた聖アンナ教会には、バロック様式の見事な祭壇画があります。
ガラチコを訪れるなら、8 月のサン ロケ祭にタイミングを合わせるのがおすすめです。ガラチコへは、近隣のプエルト デ ラ クルス、ラ ラグーナ、サンタ クルスなどからバスが通じています。