勇ましい戦闘の再現劇を目の当たりにし、グラスゴー最大級、迫力満点の中世の城塞 (じょうさい) を気の向くままに歩いてみませんか。

13 世紀にスコットランドに建てられた巨大な石造りの城を訪ねて、英国の中世の暮らしを垣間見るというのはいかがでしょう。騎士や農民に扮 (ふん) した役者たちが生々しく再現する中世の戦闘劇に時間を忘れたり、城内の広間や部屋を自由に散策したりすることもできます。クライド川のほとりに立つ古城には、見る者の心をわしづかみにする魅力があり、写真撮影の絶好の場所です。特に、嵐の日の不気味なたたずまいは、その歴史と相まって、何ともいえない凄味があります。ボスウェル城は、貴族のウォルターオブモーレイによって築かれましたが、スコットランド独立戦争で英国に落とされ、損傷を受けます。廃虚のまま捨て置かれた後、1360 年代にダグラス伯によって再建されました。まず、円筒形の「ドンジョン」跡から見てみましょう。竣工 (しゅんこう) 時は高さ 30 m (98 フィート)、直径 20 m (66 フィート) の居住用の棟でした。イングランド軍の包囲攻撃を阻むため、塔の西側は崩され、口が開いています。第 3 代ダグラス伯アーチボルドザグリムの建てた大広間と礼拝堂は必見で、21 段の階段を上がって大広間に出ると、14 世紀の見事な建築技術を実感できます。日帰り旅行なら、お弁当を持参し、お城の周りの庭園でピクニックはいかがでしょうか。子どもたちが廃虚をかけ回り、馬上の騎士になりきって遊ぶ姿を眺めながら、のんびりくつろぐのもよいでしょう。お子様連れの方であれば、歴史的戦闘の再現劇など、特別な催し物のある日に訪れるのもよいでしょう。アーチェリーに興じる人たちに加わって自分でも体験してみたり、目に鮮やかな時代装束のパレードを見物する機会もあります。イベントカレンダーは、「ヒストリックスコットランド」の公式 Web サイトでご確認ください。ボスウェル市内にあるボスウェル城は、グラスゴーの中心部から車で 20 分のところにあります。無料の駐車場が完備されています。城門から徒歩 15 分ほどのアディングストンまで、バスや電車も出ています。ボスウェル城は 4 ～ 10 月は毎日、11 ～ 3 月は月曜日、火曜日を除き、毎日オープンしています。閉館 30 分前には入場受け付けが打ち切られるため、午後はなるべく早めにお出かけください。