シチリア州の州都であるパレルモは歴史ある港町。通りには、宮殿や教会など、たくさんの古い建物が立ち並んでいます。さまざまな建築様式の建物が立ち並ぶパレルモ。アラブ人、ノルマン人、東ローマ帝国、フランス、スペインなど、いくつもの文明や勢力によってこの街が支配されてきたことを物語っています。建築物以外にも、ビーチや博物館、路上マーケット、ミイラで埋め尽くされた地下納骨堂など、パレルモには見どころがたくさんあります。
歴史地区にあるクワトロ カンティは、パレルモの主要道路 2 本が交わる交差点。4 つの角には、なんと全く同じバロック様式の建物があり、この街を支配したスペイン人 4 人の像がそれぞれの壁に飾られています。
12 世紀の教会にも訪れてみましょう。ゴシック様式のガーゴイルやバロック様式の内装が見どころのサン カタルド教会は、3 つのドームが特徴的。アラブ ノルマン様式の建物です。アッリアータ ディ ピエトラタッリアータ宮殿も見どころのひとつ。木製の重厚な扉の奥には、ゴシック様式の荘重な空間が広がります。
パレルモには、博物館や美術館も数多くあり、アントニオ サリナス州立考古学博物館では、古代ギリシャやローマ時代、エトルリアの文化遺物や芸術品を見ることができます。中世の芸術を見るなら州立美術館、現代アートなら現代アート美術館がおすすめ。お土産を買うならラ ブッチリアへ。この青空市場では、シーフードも楽しめます。また、バラロ マーケットではビンテージ物の洋服など、掘り出し物が見つかります。そして、リラックスするなら、やっぱりビーチ。美しいビーチでゆったりとしたひとときを満喫しましょう。
パレルモで最も奇妙な体験をしてみたければ、カプチーニ広場にあるカプチン修道会の地下納骨堂へ。何千体ものミイラが棚や壁などに所狭しと並べられています。損傷が激しいものもありますが、今にも目を覚ましそうな状態のものもあり、天井には骨を使った装飾が施されています。
1 日を締めくくる食事は楽しみたいもの。パレルモ名物を満喫しましょう。薪のかまどで焼くピッツァは外せません。また、地元料理として人気のイワシのパスタや、伝統的なケーキのカッサータ シチリアーナもおすすめです。
パレルモへのアクセスは、飛行機がおすすめ。最寄りの空港はパレルモ国際空港です。ほかにもフェリーや鉄道が利用できます。パレルモは、シチリア州で最も交通網が充実した地域。さまざまな観光スポットへ向かうのに便利です。セジェスタにある古代ギリシャの遺跡までは鉄道で 2 時間弱。漁村のチェファルへはバスでの移動が早くておすすめです。