1822 年、船の難破で亡くなった詩人パーシー ビッシュ シェリーの遺体がヴィアレッジョの海岸に漂着しました。同じ年、ナポレオンの妹であるパオリーナ ボナパルテは、パルコ デイ バンビーニ (公園) の素晴らしい景観を背景に、地中海からわずか 1 ブロックの場所に夏の別荘を建築しています。シェリーの詩のファンであったパオリーナは、シェリーをたたえるため、遺体が発見された場所に別荘を建てたと言われています。
大がかりな修復工事を経て、この邸宅は再び一般に公開されるようになりました。現在はパオリーナ邸市立博物館と、現代美術のギャラリーとなっています。考古学博物館では、陶器やブロンズ製の発掘品など、旧石器および新石器時代の遺物を見学しながら古代の部族の生活について理解を深めましょう。楽器博物館では、世界各地から集められた様々な歴史的な楽器を見ることができます。中でも、繊細な装飾が施されたポケットバイオリンであるポシェットなどは必見です。
邸宅の建物自体も名建築です。2 階建てではありますが、1 街区を丸ごと占めるほどの広さがあります。青々とした中庭には、庭園と、かんきつ類の木立があります。
パオリーナは、内部の部屋の多くに、世界中の風景を描いたぜいたくな壁画を製作するよう依頼しました。大広間では、当時の内装の好例が見られます。全ての寝室とサロンはビーチに面して配置され、開放的な窓からは地中海の美しい光景が広がります。予約をすれば、2 階にあるアルフレッド カタルジーニのスタジオを見学することもできます。カタルジーニはここで、1993 年に亡くなるまで 50 年間にわたり絵を描いていました。このスタジオには、カタルジーニの作品と使用していた家具が保存されています。
パオリーナ邸は、ヴィアレッジョの中心部にあります。ここから海へ、また多くのショップやレストランへ徒歩で行くことができます。
博物館の開館時間は時期により異なります。足を運ぶ前に公式ウェブサイトで確認するか、または現地で尋ねてみましょう。少額の入館料がかかります。
