U 字型の建物が特徴のウフィツィ美術館には、ルネサンス期の芸術を代表する名だたる巨匠の作品が展示されています。ボッティチェリ、ダ・ビンチ、ラファエロ、レンブラントなどが手掛けた、多大な影響力を持つ 6 世紀分の傑作が目白押し。ウフィツィ美術館が他の美術館と一線を画すのは、巨匠の作品のみを展示している点にあります。そのため、世界で最も重要な西洋美術コレクションを擁する美術館であると考えられているのです。
ウフィツィ美術館が建てられたのは 1560 年。設計は建築家のジョルジョ・ヴァザーリが手掛けました。世界最古の美術館の 1 つですが、元々は行政機関の事務所として使うために作られました (「ウフィツィ」はイタリア語で「オフィス」の意)。美術館として公開されたのは 1574 年。トスカーナ大公フランチェスコ 1 世が個人コレクションを展示し始めたことがきっかけです。その後、子孫によってコレクションは増え、現在は 13 ~ 18 世紀の作品を擁します。
2 つのフロアには合計で 40 以上の部屋があり、その中で最も有名なのが、ボッティチェリの作品を展示した部屋。かの有名なプリマヴェーラやヴィーナスの誕生はお見逃しなく。ダ・ビンチの作風が確立された過程がたどれる第 15 室も見逃せません。ここでは、ダ・ビンチがヴェロッキオに師事していたころの初期作品が見られます。ジョットやチマブーエなど、先駆者的存在の作品も数多く収容されています。他にもフィリッポ・リッピ、カラヴァッジョ、地元フィレンツェ出身のミケランジェロなど、巨匠の作品がずらりと並びます。
コレクションの数が多すぎてどこを見ればいいかわからない場合は、受付でパンフレットをもらいましょう。どこに的を絞ればいいか決める手助けになります。館内は撮影禁止ですので、このパンフレットはお土産にも最適。日本語の音声ガイド機器のレンタル (有料) も行っています。
美術館を堪能したら、屋上のカフェで一休み。シニョリーア広場とその向こうに広がる美しい街並みを眺めながら、軽食が食べられます。このカフェは美術館のチケット購入者しか入れませんのでご注意ください。
ウフィツィ美術館は年間来場者数 100 万人を超える超人気の観光名所で、ピーク時には大変混み合います。長蛇の列を避けるには、事前にチケットを予約しましょう。待ち時間が劇的に短縮されます。
美術館の場所は、フィレンツェの中心地にあるシニョリーア広場の角。毎週月曜日、クリスマス、元旦、5 月 1 日はお休みです。