ナポリで最も魅力的な広場内あるゴシック様式の教会。カヴァッリーニ作の見事なフレスコ画や何人かのイタリア王族の墓所があります。
ケーキ屋やカフェを横目に見ながら大勢の人でにぎわうサン ドメニコ広場を進み、高くそびえるゴシック様式のファサードに注目してみてください。それが広場名の由来となった教会です。ナポリでも第一級の教会でかつて聖トマス・アクィナスが滞在した修道院もこの建物内にあります。 1283 ~ 1324 年に建てられ、いくつもの時代を経るうちに何度か改築されました。一番大がかりだったのは 17 世紀後半の改築で、この時はファサード全体がバロック様式に塗り替えられましたが、19 世紀になって元のゴシック様式に戻す工事が行われました。 内部は作られた時期によってゴシック様式とバロック様式が混在し、長い歴史が感じられます。箔で飾られた円柱は丈高く、上部の窓から降り注ぐ光の相乗効果も加わって、実に広々とした空間を演出しています。ブランカッチョ礼拝堂にはカヴァッリーニの手がけたフレスコ画の中で最も迫力ある作品があり、『マグダラのマリア』、『磔にされるキリスト』、『使徒ペテロ、使徒パウロ、使徒アンデレ』などの場面が描かれています。 聖具室にはイタリア王族の墓所があり、フェルディナンド 1 世以下、アラゴン王家の 45 名が眠る王族らしい豪華な墓所を見学できます。このローマ・カトリック教会が初めて建てられたのは別の場所で、中央部には 10 世紀の遺構が現在も保存されています。おなかがすいたら、広場に戻って名高いナポリタン ケーキを出すカフェかピザ屋に入りましょう。はるか上を見上げれば、17 世紀に人々を疫病から救ったと修道士たちが信じる、聖ドメニコの像が尖塔のてっぺんに立っています。 サン ドメニコ マッジョーレ教会はナポリ中央にあり、バスや地下鉄の便に恵まれています。入場無料、年中無休です。