景色がすばらしい川沿いに残る 1,000 年前の建造物跡。壁だけとなった廃墟の細工を観察し、当時の様子に思いを馳せましょう。
カイザープファルツ カイザースヴェルトは、ライン川のほとりに立つ遺跡。カイザースヴェルト地区を代表する名所です。この建造物の起源は、今から 1,000 年ほど前の神聖ローマ皇帝ハインリヒ 3 世とフリードリヒ 1 世の時代に遡ります。遺跡を見て歩きながら、この建物の歴史と、中世のドイツにおける位置づけについて学びましょう。
現存している壁の部分だけでも、厚さが 4.5 m あり、壮大な建造物であったことがわかります。最も古い部分は 8 世紀のもの。いろいろな部分を写真に撮りながら、それぞれどのように使われた場所なのかを想像してみましょう。
この場所にまつわる歴史を詳しく知るには、ガイド ツアーに参加するのがおすすめ。ここは川のそばであり、かつての交易ルートの合流地点という立地であったため、戦略的に理想的な場所でした。1700 年代には採石場として使われ、20 世紀になって発掘が行われました。
現在では、現代彫刻の展示など、遺跡を生かした屋外の展覧会場として、さまざまな展示が行われています。1979 年に設置された「ジドゥ」という名の銅像が、川を見渡すようにたたずんでいるのにも注目。敷地内を歩くと、多様な野草が遺跡を飾るように茂り、遺跡全体を生き生きとしたものに見せていることに気が付くでしょう。丸い葉が特徴のツリガネソウや、コケ、ツタなどの植物が遺跡に緑を添えています。
遺跡の周りを通る気持ちの良い通りを散策してみましょう。趣のあるカフェでのんびりしたり、ビア ガーデンで喉を潤したり。すてきなボートに乗ってライン川を遊覧するのも楽しそう。
遺跡には、夏季の朝から夕方まで訪れることができます。入場料は無料です。ガイド ツアーを希望する場合は、公式ウェブサイトから事前に予約しておきましょう。
カイザープファルツ カイザースヴェルトは、デュッセルドルフ北部郊外のカイザースヴェルト地区にあります。U バーンを利用してキッテルバッハシュトラーセで下車。そこから北東に向かって徒歩で約 30 分の場所です。近隣には、シュロスパーク カルクム、ライン川、クラインガルテンヴェレイン ヴァイストーンなどの見どころがあります。
