天井が低くて狭い廊下。小さく、とにかく狭くて散らかった個室。とにかく狭苦しい。海面の下、深いところに長い間潜水して敵を探していた潜水艦ボーフィン(ボウフィン、バウフィンとも)号の乗組員たちは、どんな気持ちだったのでしょう。潜水艦内と陸の博物館を合わせて4000点以上もの遺物が展示されており、米軍の「サイレントサービス」に生きた兵士たちの様子を想像してみませんか。
ボーフィン号が着水したのは、真珠湾攻撃の一年後の1942年12月7日。アメリカでは「真珠湾の復習者」の名称で呼ばれたこの潜水艦は、第二次世界大戦中に敵国の潜水艦44隻ほどを沈めました。当時任務に当たっていながら、今日も残っている数少ない米潜水艦の一つです。船体は博物館となっとり、さらに周辺の公園も太平洋戦争を物語っています。
潜水艦内では30分間のオーディオツアーで回ってみてください。志願兵を募集した戦時の募集告知ポスターや軍旗、武器などの展示品をゆっくり観察しながら回るとガイドの30分では足りませんので、ご了承ください。
1時間程窮屈な潜水艦内で過ごすと、外の新鮮な空気を吸いたくなるかもしれません。そんな時は、屋外へ出て公園へ向かうことをお勧めします。旧日本軍の人間魚雷「回天」や米国の初期の艦対ミサイル、レギュラスなど潜水艦に関連する戦時中の物が展示されています。ウォーターフロントメモリアルには、第二次世界大戦中に沈んだ52もの潜水艦の乗組員の名前が刻まれています。また、1939年にニューハンプシャー州ポーツマス沖に新没したサーゴ級潜水艦スコーラスの全乗組員33人の救助劇を語り継いでいるセクションもあります。
ボーフィン潜水艦博物館は、真珠湾にあります。祝祭日以外の日は、大体営業しています。入場料あり。船体へは橋が架かっているので渡って乗り込みます。テロ対策のため潜水艦内は鞄の持ち込みは禁止されているのでロッカーを借りる必要があります。