有名な高山の神輿をじっくりと鑑賞できる高山祭屋台会館。非常に精巧な織物や彫刻、金細工で装飾された 4 台の豪華な屋台を一般公開している、巨大な展示スペースです。
屋台づくりの伝統は、数百年前にまでさかのぼります。昔ながらの職人技が結集した屋台は、今でも年に 2 回行われる伝統的な高山祭に使用されています。18 世紀、この町を襲った疫病が沈静した後に初めて行われた行事を起源とするお祭り。春または秋に訪れれば、これらの屋台が町中で曳かれる様子を目の当たりにすることができます。屋台に見られる繊細なディティールと美しい匠の技術は、神々を鎮め疫病の終演を祈って造られたものです。
会館のホールでは、ガラスの向こうにまばゆいばかりの屋台が 4 台ずつ、入れ替わりで展示されています。100 年以上前に造られた屋台が多く、年を追うごとに新たな装飾が加えられ、より豪華に姿を変え続けています。屋台を彩る木彫りのフレームや金箔細工をじっくりご覧ください。大部分の屋台は、土台の上を素晴らしい漆塗りと刺繍の大幕で飾っているのが特徴です。それぞれ、お祭り行列のときには車輪をつけて曳かれ、提灯の明かりでライトアップされて、いっそう輝きます。
屋台の上部には珍しいからくり人形たちが。木材、絹、織物で作られたこの巧妙な人形は必見です。祭りの最中には、手綱と押し棒で操作されて動きます。
外国人と会館を訪れる際には、英語のオーディオ ガイド (無料) も利用することができます。高山祭の起源と文化、屋台を造り上げた職人たちについて理解を深めてください。
高山祭屋台会館は、毎年 2 回の祭礼の中心地となる櫻山八幡宮に隣接しています。なお一般には、毎年 4 月 14 ~ 15 日に行われる春の山王祭と、10 月 9 ~ 10 日に行われる秋の八幡祭を総称して高山祭と呼んでいます。
高山旧市街の北側にある高山祭屋台会館へは、中央駅から歩いて 20 分ほどです。同施設は年中無休、有料です。