山中に 16 世紀に造られた井戸。薄暗い穴を降りていくと、興味深い作りと無数のアーチ型の窓、幸運を願うコインに目を奪われます。
丘の上に造られたサン パトリツィオの井戸。中世の時代、包囲攻撃に備える水源として造られました。ローマ略奪後、オルヴィエートに避難したローマ教皇クレメンス 7 世の命により建設。井戸の底まで続く螺旋状の階段があり、井戸の穴側にアーチ型の窓が開いています。吹き抜けのある階段という感じです。
深さ 62 m、直径 13 m の薄暗い井戸の底まで下りてみましょう。井戸の名前は、聖パトリックの煉獄という言い伝えにちなんだもの。井戸の深さが言い伝えに出てくる煉獄を思わせます。井戸には 248 段の階段と、明かりを採り入れるための 70 の窓がついています。
階段は二重らせんの構造。一方を使って下りたら、もう一方は地上に戻るときに使いましょう。2 つに分かれた階段は、ラバで水を運ぶ際に渋滞しないようにするためのものです。
井戸の中は音が反響するので、声がこだまする様子に子供たちも大喜び。階段は古くなっているので、足元には十分気を付けましょう。透明な水の底には、無数のコインが落ちているのが見えるでしょう。
ラテン語で刻まれた碑文には、この井戸の建設のように自然に打ち勝つ人間の力をたたえる内容が書かれています。オーディオ ガイドを利用するのもおすすめ。1530 年代に行われた建設の経緯を知ることができます。この井戸は、神聖ローマ皇帝カール 5 世の侵攻に備え、水を確保するために造られました。
入場料が必要ですが、学生、高齢者、子供には割引価格が適用されます。朝から夜まで入場できます。
サン パトリツィオの井戸は、オルヴィエートの北東側の郊外にあります。鉄道の駅からケーブル カーに乗車して、高台の上のカーエン広場まで行ったら、歩いてすぐです。