第二次世界大戦中に爆撃を受けて完全に破壊され、冷戦時は封鎖されて無人地帯と化していたポツダム広場は、今ではベルリンっ子が集うベルリン市内の中心地となっています。

ポツダム広場の歴史は、まさに近代における都市再開発のサクセス・ストーリーそのものです。第二次大戦後、ベルリンが境界線によって東西ドイツに分かれた際、ポツダム広場は封鎖され、市民が近づくことのできない無人地帯と化しました。かつてはヨーロッパ経済の中心地の 1 つだったポツダム広場が、突然、東ベルリンと西ベルリンの間に挟まれ、荒地となってしまったのです。時は移り、ベルリンの崩壊と共にベルリンが再び統一されると、ポツダム広場にかつての栄光を取り戻そうという動きが市民から始まりました。デザインコンペティションが開催され、ヨーロッパ最大規模の工事現場、ポツダム広場の再開発が開始されたのです。今日のポツダム広場には、アバンギャルドな建築物、大規模な企業ビル、住宅地、ショッピングセンター、映画館、そして公共エリアなどが溢れています。しかしこの再開発が果たした最も重要な役割は、一度は東西に分断されてしまったこの都市と市民たちを再び 1 つに結びつけたこと、だと言えるでしょう。ポツダム広場の名前は、現在は元々の広場だけでなく、その近隣の地区にも利用されています。自分の現在地を知るには、ヨーロッパ最速のエレベーターに乗って、コルホフビルの屋上にある屋外展望台、パノラマプンクトへ向かいましょう。ここからは、ポツダム広場で最も目を惹く 2 つのビル、ソニーセンターとデビスタワーを含む、ベルリンの絶景を一望に見渡すことができます。ソニーセンターの IMAX シアターの他に、ポツダム広場には 30 以上の映画スクリーンがあり、さらに、ソニーセンターにはベルリンの映画博物館、フィルムハウスも入っています。歩いてすぐの場所に、ベルリン国際映画祭が開催されるマレーネディートリッヒプレイスがあります。また、ポツダム広場のショッピングセンター、アルカデンで最新のヨーロッパファッションをお楽しみいただけます。全体がガラス張りのモダンな 3 階建てのアルカデンには、150 軒ものブティックやレストランが軒を並べています。建物の外に出たら、最寄りのティラデューリーウーパークへ向かいましょう。美しく手入れのゆき届いたこのエリアは、公園というよりも、むしろその存在自体が大きな現代アートのようです。訪れたら是非、公園の真ん中に置かれた巨大シーソーに乗ってみることをお忘れなく。ポツダム広場はベルリンの中心地、ティーアガルテンおよびブランデンブルク門の南に位置しています。ベルリン市内のみならず地域の鉄道システムのハブでもあるポツダム広場駅は、ポツダム広場の真下にあります。