2002 年にオープンした国際スパイ博物館は、スパイ活動に関連する資料を専門に扱っており、オープンから今までコレクションの幅広さは他の追随を許したことはありません。口紅型ピストルや毒の仕込まれたメガネなど、驚くほど巧妙に作られたスパイ秘密道具の数々は、目をみはるばかり。実在のスパイの興味深いストーリーを聞けば、想像力も激しくかき立てられます。人をだしぬき、まんまとスパイ作戦を成功させる自分の姿を想像してみてください。
ダウタウン地区にあるこの博物館では、夢中のまま数時間がたってしまうことも。展示場では、CIA、KGB、MI5 をはじめとする、世界中のスパイ組織のスパイの秘密や手口のすべてが公開されています。
スパイ学校はスパイの技術を学ぶ展示会。暗号メッセージからスパイ道具の使い方まで、スパイに必要な専門知識が紹介されています。展示品の目玉は、ブルガリアン アンブレラ (毒入りの弾丸が発射できる仕込み傘)、ヘアブラシ型カメラ、重要なデッド ドロップ スパイク (秘密の受け渡しに使う先細り形の筒)など、予想を大きく反するものがめじろ押し。他にも、本物のスパイのインタビューや供述を特集したスパイズ アモング アス (一般民衆内にまぎれこんだスパイ) 展や、現代のスパイが使用する洗練された技術を考察する 21 世紀展も見逃せません。世界第二次大戦中に実際に使用されたスパイ訓練用のビデオやジェームズ・ボンド ファン垂涎 (すいぜん) の映画「007 ゴールドフィンガー」で使用されたボンドカー、アストンマーチンのレプリカも見られます。
自分の中にスパイの素質を見つけたら、体験型展示場でぜひ腕試しをしてみてください。「オペレーション スパイ」(スパイ大作戦) は、スパイになって敵より早く核爆弾を入手するゲーム。テレビ モニターに登場する人物の真に迫った演技やリアリティーあふれる特殊効果に、子どもはもちろん大人も盛り上がること間違いなしです。「スパイ イン ザ シティー」(街にまぎれたスパイ) もおすすめ。GPS システムを使って、世界のスパイの中心、ワシントンの街に飛び出し、知力と如才なさを駆使して最重要任務を遂行するゲームです。
国際スパイ博物館では 1 年を通してたくさんの講演やファミリー向けのアクティビティを開催しています。詳しくは、イベント カレンダーをご確認ください。スパイに興味がわいたら、ギフト ショップでは、腕時計型トランシーバーやペン型ビデオ カメラなどの秘密道具を販売しています。1 つ手に入れてスパイへの第一歩を踏み出してはいかがでしょう。国際スパイ博物館の休館日は祝日。営業時間は時期によって異なります。もともと高くはないチケットですが、65 歳以上と 11 歳以下の子ども、警察官と軍関係者には、さらに特別料金が適用されます。7 歳未満の子どもは無料です。場所はゼロ マイルストーンから 1 km 強の距離で、歩いても 20 分かかりません。