18 ~ 19世紀、中国からの少数民族が身を潜めた場所。ホーチミン市の中華街は、今日では市場が立ち、美しい寺院がある賑やかな街となっています。
チョロンの市場で、人ごみをかき分けながら中華食材や掘り出し物を探しましょう。裏通りのカフェやレストランでリラックス。カラフルな寺院や格調高い中国建築を見て歩きましょう。
チョロンは、1700 年代後半に建設され、かつては北のサイゴンには属さない、独立した地域でした。サイゴンの拡大にともないチョロンも市域に収められるようになり、現在ではホーチミン市最大の中華街となりました。市場を散策し、かつて違法取引が行われていた頃の名残を探してください。ベトナム戦争の最中、アメリカ兵のなかにはチョロンで軍用品の闇取引を行っていた者もいたのです。
チョロンとは「大きな市場」の意。商いの中心は、言うまでもなくアンドン市場です。チャンフー通りとアン ユン ヴン通りの交差点にある建物を探してください。4 つのフロアに、デザイナー ファッションを売る衣料品店や靴屋、電気機器や家電を売る店がひしめいています。空腹なら、まずは地上階へ。複数の飲食店が営業しており、様々な食べ物が食べられます。中華まんじゅうはいかがですか。パンや肉と一緒に供される春巻き、ブンチャーもお試しください。
腹ごしらえが終わったら、ビンタイ市場へ。タップムオイ通りから Phan Van Khoe 通りまで続いています。地元の人々が、米や肉、野菜といった食材を買い求めにやって来る市場。店先に、手作りの衣類やアクセサリー類を並べている店もあります。
それでは雑踏を離れ、チョロンにあるお寺で地元文化に浸りましょう。ティエンハウ寺、クアンアム廟はいずれも市場から短時間、歩いたところにあります。優美に広がる屋根の下に、提灯が下げられ、黄金の仏像が鎮座しています。建物の赤い装飾に、中国の影響を見ることができます。
チョロンは市の 5 区、サイゴン川の岸辺にあります。市場と市の中心部の間を、公共バスが走っています。ガイド付きの観光ツアーに参加して、市場を訪れるのもいいでしょう。