1945 年 8 月 6 日、広島に原子爆弾が投下されました。その爆心地近くにあったものは一瞬のうちに姿を消しました。そんな悲惨な出来事を二度と繰り返してはならないという思いを込めて造られたのが、この広島平和記念公園です。現在、美しく整えられたこの公園には、慰霊碑や静かな庭園、平和のシンボルなどが建立されています。
公園へは、水路に架かる橋を経由して 3 方向から行くことができますが、南側から行くのがベストでしょう。南から入り、庭園を通り、小高い丘にある広島平和記念資料館に向かって行きます。公園も資料館も建築家の丹下健三氏が設計したもの。1954 年のまだ戦争の影響が残る頃、広島の惨状を後世に伝えるための施設として完成しました。
広島平和記念資料館の中を見学しましょう。原爆が広島の街と人々にどんな影響を与えたのかがよく分かります。原爆の爆発に関する書類や、その影響についての資料も展示。また、この資料館が、国際平和と核兵器の廃絶を訴えている点にも注目しましょう。
資料館を出て、原爆死没者慰霊碑も見学。ここには死没者名簿が収められています。コンクリートでできたアーチ型の慰霊碑。正面からアーチの中をのぞくとその先に、平和の灯と原爆ドームが見えます。その他、公園内には、原爆の子の像、平和の門、韓国人原爆犠牲者慰霊碑、動員学徒慰霊塔などがあります。
続いて、橋を渡って原爆ドームへ向かいます。爆心地にありながらも一部残った唯一の建物です。ユネスコの世界遺産にも登録されている原爆ドーム。広島の強さと忍耐力を象徴しています。
広島平和記念公園は広島市の中心部に位置します。最寄りの路面電車の駅は原爆ドーム前駅。バスなら平和記念公園の停留所で下車しましょう。公園はいつでも無料で訪れることができますが、資料館は入館料が必要です。この記念公園で、戦争や原爆、平和について考えてみましょう。