上海

中国東海岸の中心部、長江河口のデルタ地域に位置する上海。中国最大の港を持つ沿海開放都市として繁栄し、世界中の文化が混じり合った華やかな街並みが人気を集めています。街の中央には黄浦江が流れ、西側には庭園が見事な豫園、イギリス風の建築物が続く南京東路、ショッピング街としてにぎわう南京西路など人気エリアが充実。東側では上海のランドマークといえる東方明珠電視塔がそびえる浦東をはじめ、中国の三大島に数えられる崇明島や田園風景がのどかな長興島などが観光スポットになっています。

旅行者に便利なのは地下鉄とタクシー。地下鉄は市街を中心に11路線が観光スポットを網羅。運行間隔が頻繁で時間も正確なので快適です。さらにタクシーもメーター制なので安心。ホテルの前や繁華街での客待ちをはじめ、夜でも流しがつかまります。ただし日本語も英語も通じない場合があるので、目的地の地図やメモは忘れずに。路線バスは市内全域を運行していますが、行き先や降車場所が複雑なので慣れない旅行者は避けるのが懸命です。

中国を代表する近代的な景観を楽しむなら、1995年に完成した東方名珠塔で有名な浦東エリア。林立する高層ビルにはユニークな形状のものが多く、眺めるだけでも楽しめます。さらに、黄浦江西岸の外灘エリアは20世紀初頭に「東方のウォール街」と呼ばれた町並みを残しています。中国らしい風景を楽しむなら、約2万㎡の庭園が美しい豫園。敷地には池や回廊が設けられ、食べ歩きを楽しめる飲食店や手軽な雑貨店も充実しています。

国際的なホテルチェーンからリーズナブルなビジネスホテルまで、宿泊施設は豊富な上海。ラグジュアリーに楽しむのであれば、浦東エリアのビル群に点在する高級ホテルがおすすめ。レストランの質も高く、上層階から眺める夜景の美しさは抜群です。そのほか南京西路や南京東路、外灘エリアにも、ラグジュアリーな高級ホテルが集まっています。リーズナブルな宿を探すのであれば、人民公園や新天地の周辺。手頃なシティホテルが点在し、周囲には気軽に入れる飲食店やお土産店も多く観光に便利です。

名物はなんといっても上海蟹。長江の下流に生息する淡水蟹で、旬は10月から11月。蒸籠を使った蒸し蟹をはじめ、老酒に漬けた酔蟹などの食べ方があり、高級ホテルから安価な飯店でも楽しむことができます。そのほか、川や湖、海で獲れた魚やエビなどを使った上海料理も魅力です。さらに上海のB級グルメといえるのが、小籠包や餃子、饅頭などの点心。新天地などの繁華街には露店も多く、おやつ感覚で食べ歩くことができます。

上海は中国ファッションの中心地。准海中路周辺はブティックやアパレルショップが連なる観光ストリートで、流行をチェックするには最適なエリア。少し足をのばした新天地には、リーズナブルな洋服店や雑貨店が建ち並び、地元の若者でにぎわっています。そのほか、南京東路や南京西路、淮海中路周辺にはブランド品から生活用品まで幅広く扱う百貨店が多く、安心してショッピングを楽しめます。中国らしいお土産なら、豫園周辺の雑貨店で、印章や絹製品などを購入することができます。

※気象局ホームページより