パテックフィリップ時計博物館では、500 年を超える時計作りの歴史を紹介しています。コレクションは 4 階分のスペースに分けられ、16 世紀に作られた最初期の時計を筆頭に、ジュネーブ、スイスやヨーロッパの時計などが展示されています。
この博物館はかつて時計作り職人の工房があった場所にあり、19 世紀スイスの高級時計作り技術をけん引したパテック・フィリップ設計の作品に重点が置きつつも、自社ブランド作品だけでなく、他社製の時計も展示しています。
前世紀までの数百年間に使用された時計作り用のアンティーク工具 400 点余り、復元した作業台が公開されている下の方の階から見学を始めましょう。古い時計作り工房で本物の時計職人たちが作業する様子をじっくりご覧ください。
ビクトリア女王が所有していたパテック・フィリップの腕時計コレクションをご覧ください。キーがないこのブランドの革新的設計に女王が関心を示した後、このブランドの人気は急上昇しました。このコレクションの白眉は、花のモチーフにダイヤモンドをあしらったライラック色の懐中時計です。
この博物館のコレクションについて学びながら、時代による時計の様式変化にご注目ください。これらの時計は、さまざまな時代、さまざまな様式の流行変化、緩慢な技術進歩に沿って生まれました。初期の時計は男性用一辺倒でしたが、飾りとしてよく所有者の紋章があしらわれました。比較的新しい時計では、機構の単純化が進み、女性用が登場します。
18 世紀後半から 19 世紀前半に生まれた夢のような精巧な時計も展示されています。展示品の中には、音楽演奏と自動人形の躍りが自動的に始まるマンドリン型の時計も含まれています。ナイフの束の中に仕込まれた時計もありました。
時計作りの技術と科学に関連してこの博物館が収集した膨大な資料を見学する時間も取っておいてください。2 台のタッチパネル型資料展示で、この時計学資料の包括的コレクションを調べることもできます。
パテック・フィリップ時計博物館は、市街中心部に近いプランパレ地域にあり、バスの便、路面電車の便が用意されています。この博物館は日曜日と月曜日を除く毎日開館しています。毎週土曜には入館料に組み込まれる形で英語版またはフランス語版のガイド付き無料ツアーが催行されます。18 歳未満のお子様は無料で入場できます。