ゴールデン ゲート パーク内にあるストー湖の東側に位置し、庭園内をゆっくりと歩けば五感がいやされます。穏やかな空気に包まれた園内には、小さな仏塔や石灯ろう、コイの泳ぐ池が配置され、桜の木が植えられています。面積は 2 ヘクタールと大き目ですが、所々にベンチがあり、遊歩道も敷かれているため、自分だけのお気に入りの場所を見つけて、豊かな時間を過ごすことができます。草木や空を愛 (め) で、自然の美と調和に思いを巡らせましょう。
ジャパニーズ ティー ガーデンは、1894 年、サンフランシスコで行われた世界博覧会の特別展示場として作られました。着想と造園は、造園師、萩原真男爵によるものです。博覧会が終了すると、萩原氏は庭を壊さず恒久的に残すことにし、規模を大きくしました。第二次世界大戦の初めまで、庭の維持・管理は萩原家が行っていました。
この庭には見どころがいくつもあります。枯山水の禅庭は、めい想ができるほど静ひつな空間です。《平和の灯ろう》は、4 トンを超える青銅製の灯ろうで、第二次世界大戦後、講和を記念して贈られました。
ジャパニーズ ティー ガーデンは、いつ訪れても四季折々の美に迎えられますが、一番のおすすめは春。何千本もの桜があでやかに咲き乱れます。秋もまた捨てがたく、目に鮮やかな紅葉が庭園を彩ります。
庭園の中央の丘には見事な茶室が建っています。南側には池をしつらえられ、忘れられない景観が整っています。ここは、萩原氏が初めてアメリカにおみくじクッキーを紹介した場所でもあります。茶室を訪れた客に振る舞ったのが最初で、この習慣は今も続いています。毎年 3 月の中旬から翌年の 1 月まで、毎週水曜日と金曜日の朝には、着物を着たスタッフが伝統的な作法としきたりにのっとってお茶会を開きます。抹茶が振る舞われるので、この時期にお越しの方は、ぜひご一服を。
