訪れる人を圧倒するこのビクトリア朝様式の墓地は、グラスゴー大聖堂の裏手に広がっています。スコットランドの著名人も含め、数万人が永遠の眠りについており、歴史の重みを感じさせる墓標が数多く見受けられます。

グラスゴー共同墓地は、数時間かけて散策する価値のある名所です。15 ヘクタール (37 エーカー) の広さがあり、グラスゴーの中心地では最大級の緑地でもあります。墓石数は 3,000 基。埋葬者数は数万を超えますが、ゴシック朝の墓地に連想しがちな不気味さはそれほど感じられません。この市営墓地は市立公園と樹木園の建造も含む大工事を経て、1831 年に開設されました。最初に埋葬された人物は、ユダヤ人宝石商のジョセフレヴィです。この墓地を歩くと、アーティストのジェームズハミルトンや建築家のチャールズマッキントッシュなど、高名なグラスゴー出身者がデザインした記念碑が数多く見つかります。マッキントッシュの「ケルトの十字架」やグラスゴー王立劇場の支配人を務めたジョンヘンリーアレクサンダーのバロック様式の墓碑もお見逃しなく。高さが 21 m (70 フィート) もあるジョンノックスの記念碑を見上げ、在インド軍の指導者アーチボルドダグラスモンテスが眠るモンテス廟 (びょう) を飾るヒンズー教のガーゴイルにも目を留めてください。この墓地についてもっと詳しく知るには、ガイド付き散策ツアーに参加しましょう。この墓地の主だった墓碑、歴史上の人物、建築家について、豊富な知識を持つボランティアが数々の逸話を語ってくれます。無料で参加できるツアーですが、墓地の維持に向けた献金も受け付けています。ツアーの予定時刻については、公式 Web サイトでご確認ください。この墓地で最も有名な記念碑 60 基を紹介したポケットガイドを少額の料金でダウンロードし、自分のペースで探索することもできます。この墓地を訪れる際は、ぜひ壮大なグラスゴー大聖堂や聖マンゴー宗教生活美術博物館にもお立ち寄りください。これらはすべて、グラスゴー市が市内の重要史跡建造物を紹介するために用意した「ヘリテージトレイル」の一部です。この散策コースの地図は、グラスゴー市議会の公式 Web サイトからダウンロードしてください。グラスゴー共同墓地は、市街中心部のジョージ広場から歩いて行ける距離にあります。車でお越し場合は、付近の路上にあるメーター式駐車スペースをご利用ください。正面入口に近い、キャッスルストリートには公共バスが止まります。最寄りの鉄道駅はハイストリート駅です。この墓地は毎日、日没まで見学できます。