緑の多いサン マルタン運河の岸辺は、昼下がりの散歩にうってつけ。周辺界隈ののどかな雰囲気を楽しんだり、地元のブティックで奇抜なファッションをチェックしたり、心地のいい水辺のカフェやバーで一杯飲んだり。
全長 4.5 km の運河は 1802 年にナポレオン一世の命により建設が開始されました。ウルク運河とセーヌ川を結ぶこの運河が開通したのはその 23 年後のこと。当時は人口が急増するパリに清潔な飲み水を提供するために利用されました。1970 年代にはパリ市当局がこの運河の上に高速道路を建設する計画を立てましたが、廃案となり運河は守られました。
並木が美しい運河の遊覧船クルーズに乗船するには、ラ ヴィレット貯水池へ。パリ市運営のレンタサイクル、ヴェリブのステーションで自転車を借りるか、あるいは徒歩で、ヴァルミー川岸から散策をスタート。遊覧船がいくつもの橋をくぐり、19 世紀に造られた閘門を通って行く様子を眺めながら進みましょう。一休みしたくなったら、運河沿いに点在する地元のビストロや、こぢんまりとしたバーやカフェに立ち寄っても。
ショッピングなら、ヴァルミー川岸からちょっと回り道をしてボールペール通りとランクリー通りへ。どちらの通りも面白いブティックや風変わりなお店が並んでいます。
運河沿いにさらに北へ向かうとクリメ橋があります。1885 年から稼働している水力昇開橋です。この橋を通り過ぎると、パリで三番目に大きいラ ヴィレット公園です。広々とした芝生に腰を下ろしてのんびりしましょう。シテ デ シアンスと呼ばれる科学がテーマのエリアにはヨーロッパ最大級の科学博物館、シテ科学産業博物館があり、最先端科学の展示を見学できます。シデ ド ラ ミュジークと呼ばれる音楽がテーマのエリアには、世界の楽器を集めた音楽博物館もあります。
サンマルタン運河へは、地下鉄レピュブリック駅下車。ほとんどの遊覧船クルーズの出発点であるラ ヴィレット貯水池は、地下鉄スターリングラッドゥ駅が最寄り駅です。日曜日には、運河の両側を走るヴァルミー通りとジュマペ通りはどちらも自動車の立ち入りが禁止されます。
