マドリードやバルセロナに大きな美術館があるため見過ごされがちですが、アリカンテにはスペイン屈指の重要な 20 世紀絵画のコレクションがあります。それが、アリカンテ現代美術館 (ムセオ デ アルテ コンテンポラネオ デ アリカンテ、MACA) です。MACA は、1977 年以来ずっと、アリカンテの文化的景観において重要な建物となっています。2011 年の大規模な改築によって全面的に刷新されたこの建物では、3 つの常設コレクションを展示しています。800 点を超える作品を所蔵するこの美術館は、午後の半日をかけて見学する価値があり、また、夏の暑さから逃れるのにうってつけの場所です。
美術好きの方がこの美術館を気に入るのはもちろんのこと、建築に興味のある方も、アリカンテ最古の建物から現代的な名建築への見事な変わりように魅了されることでしょう。MACA は、1685 年に建てられたアセグラダという建物の中にあります。何世紀にもわたって、この建物は、穀物倉、刑務所、学校などとして使用されてきました。そうした建物を現代建築の素晴らしい例へと変えたのは、ソル マドリデホスとフアン カルロス サンチョという 2 人のスペイン建築家です。
美術館の常設コレクションの中の、人気のある大規模な 20 世紀絵画の展示を見て回りましょう。コレクションは、美術館全体としても同様ですが、スペインの画家たちに焦点を当てており、この美術館を代表する有名な作品もあります。パブロ ピカソ、ジョアン ミロ、サルバドール ダリやフアン グリスの重要な作品を、ぜひご覧ください。フランシス ベーコンやジョルジュ ブラックなど、世界的に大きな影響力を持つ数多くの画家たちの展示も見られます。
3 階には、キネティック アートのスペインの第一人者であるエウセビオ センペーレの幾何学的絵画、動く彫刻やインスタレーション作品が展示されています。フアナ フランセスのコレクションも見逃せません。このアリカンテの偉大な画家による 100 点を超える絵画やスケッチが並んでいます。
アリカンテの芸術とデザインの中心的存在である MACA では、コンサート、映画上映会、セミナーやワークショップが定期的に開催されます。こうしたイベントは地元の人たちと交流するのに最適です。ひょっとすると、地元の芸術家に会えるかもしれません !イベント プログラムについては美術館の公式ホームページでご確認ください。
アリカンテの旧市街に位置する MACA は、市内のほとんどの場所から歩いて行くことができます。車でお越しの場合は、メーター制の路上駐車スペースをご利用ください。美術館は、月曜日と一部の祝日が定休日で、入場無料です。