記念碑や博物館、塹壕を巡れば、この街の第一次世界大戦の歴史が分かります。また、再建された建物を見ていると、生き残った人たちの強い精神が伝わってきます。
イーペル (イープル) は過去に悲惨な戦争体験をした街。第一次世界大戦のときに戦場になり、街のほとんどが破壊されてしまいました。しかし、その後、壊された建物は時間をかけて再建され、元の威厳を取り戻していきました。博物館や記念碑を訪れ、戦争の悲惨さを実感しましょう。また、この街では中世の雰囲気も味わうことができます。
戦争が終わると、ベルギーはドイツからの賠償金を使って、破壊された歴史的建造物を再建しました。イーペル マーケット広場に立つルネサンス様式の建物を鑑賞しましょう。中でも、名所となっている 3 軒の居酒屋に注目。戦前から営業している居酒屋やカフェが隣接して建っています。
同じ広場に立つ織物会館 (ラーケンホール)も再建された建物の 1 つ。ここは、中世の時代にはフレミッシュ織の重要な生産拠点でしたが、第一次世界大戦で完全に破壊されてしまいました。
広場の中央にある噴水から見上げれば、織物会館の鐘楼がそびえます。その高さは 70 m あります。イン フランダース フィールズ博物館もぜひ寄りたいスポット。戦争の悲惨さを伝える展示を見ることができます。第一次世界大戦の前と後の街の写真があるので、比べてみましょう。
メニン門記念碑も戦争の悲劇を今に伝えるスポット。この大きな記念碑には、イーペルで戦い、埋葬地の不明なイギリス連邦軍兵士の名前が刻まれています。その数は 5 万以上に及びます。
ベルギーでは珍しくありませんが、イーペルもおいしいものがあふれる街です。ムール貝や、マヨネーズをかけたポテト フライがおすすめです。また、バーでは、いろいろなベルギー ビールを試してみましょう。
イーペルはベルギーの北西部、フランスとの国境近くに位置します。ヨーロッパのいろんな都市から、車や鉄道、飛行機でアクセスできます。飛行機なら、まずフランスのリール空港、またはオステンド ブルージュ国際空港を目指し、そこからは車やバスを利用するのが良いでしょう。滞在中、戦場ツアーに参加するのもおすすめ。塹壕や、第一次世界大戦の主な戦場、記念碑を訪れます。