ニュー ブランズウィック州の特徴は、大きな潮汐力によって作られた土地であることと、植民地の歴史がもたらした独特の文化。ファンディ湾は、世界で最も潮の干満差が大きいことで有名です。大西洋岸を北に行ったところにあるアカディア半島は、フランス語を話す人たちが多く住む漁村がいくつもあることで知られています。
ニュー ブランズウィック州の主な観光スポットは、海岸沿いに集中しています。ファンディ湾に面するセント ジョンは、ニュー ブランズウィック州最大の都市です。マーケット スクエア周辺の波止場地区は、ニュー ブランズウィック州でも歴史ある港のひとつ。赤レンガの通りが印象的です。セント ジョンの歴史を学べるロイヤリスト ハウスも訪ねてみましょう。18 世紀の末、アメリカ合衆国の独立に伴って反独立派の英国人たちが米国を離れ、この地に移り住んだのが街のはじまりと言われます。
セント ジョンは、ファンディ湾の自然のパワーを体感できる場所でもあります。潮の干満差が世界一大きいことで有名なファンディ湾には、干満差がなんと 15 m になる場所も。この干満差のため、セント ジョン川では高潮時にリバーシング ラピッズと呼ばれる逆流現象が起こります。セント ジョンから海岸沿いをずっと東に進むと、ファンディ湾の潮の満干によって侵食された岩、ホープウェル ロックが見えてきます。アーチ状のものもあれば、土台がすり減った植木鉢のような形の岩も。干潮時には 2 km にわたって陸が姿を現し、歩くことができます。
大西洋岸を車で北上すると小さな漁村がいくつもあり、崖の上には灯台が建っています。さらに北に行くとアカディア半島があります。フランスからの移民が最初に住みついた場所で、今もその子孫が多く暮らす地域です。シップアガンやラメックといった小さな港町では、赤、白、青のトリコロールに金色の星を加えたアカディアの旗が掲げられているのを目にします。半島の先端にあるミスコウ島まで足を延ばすと、赤と白の配色が印象的な灯台が見られます。
ニュー ブランズウィック州を訪れるには、州南東部のモンクトンまで航空便を利用するか、近隣の州や米国からフェリーを利用するのが一般的です。