セビリア旧市街にあるメトロポール パラソルは、近代建築の粋を集めた巨大な木造建造物です。6 本の巨大パラソルを連結した構造で、その奇妙な形から、地元では「ラス セタス (マッシュルーム)」という愛称でも知られています。内部にはショップやマーケット、屋外コンサート会場があり、地下にはなんと古代ローマ遺跡まである複合施設です。
このメトロポール パラソルは 5 年をかけて 2011 年に完成しました。かつて駐車場だった同地区に造られたこの木造格子型パラソルは、人々が集う日陰のスペースを提供しています。セビリアの暑い夏には、おすすめの涼しいスポットです。
中に入ってショップやマーケットを冷やかしてみましょう。果物や野菜、魚介類、肉類はもちろん、宝石などを扱うさまざまな屋台が建ち並んでいます。館内のバーやレストランで軽食やランチを楽しむこともできます。
食後は地下に下り、「アンティクアリウム」で古代ローマとムーア様式の遺跡見学をお忘れなく。この地区に駐車場を建設するため、2003 年に掘削工事が行われて初めて発見されたものです。モザイクの床が見事な 2 ~ 6 世紀のローマ邸宅や、1 世紀頃に作られた魚の塩漬け用の巨大な桶のほか、12 ~ 13 世紀に遡るノリア アルモハードの邸宅も発掘されました。遺跡内でも最も見ごたえがあるのは、メドゥーサのモザイク。ヘビの髪を持つギリシャ神話の怪物が見事に描かれています。
隣接する博物館ではエレベーターで屋上のミラドール展望台へ。美しい市街地を眺めることができます。屋根伝いには歩道がうねるように通っていて、最高点は地上 28 m の高さです。
メトロポール パラソルは、セビリア中心街のエンカルナシオン広場に位置しています。公共交通機関でアクセス可能ですが、ソル アンヘラ デ ラ クルス通りにはガレージもあります。ミラドール展望台と考古学博物館の入場にはそれぞれ別料金がかかり、営業時間も異なります。詳細は、メトロポール パラソルの公式ウェブサイトでご確認ください。