ガロ ロマン文明博物館を訪れて、ローマ帝国の占領下にあったリヨンの興味深い歴史をひも解いてみましょう。丘の中腹にある博物館では、螺旋状のスロープを下りながら数々の展示品を見ることができます。2000 年前にこの地で用いられていた装身具や道具のほか、ローマ時代以前のコレクションも展示されています。
古代の歴史へと誘うスロープをさらに下りると、ここでしか目にできない数々の出土品が展示されています。この博物館は美しいモザイク画があることで知られ、特に注目されているのがキルクスのモザイク画。戦車競走が行われていた競技場 (キルクス) を描いたこのモザイク画は非常に珍しいもの。女神ローマとアウグストゥスの祭壇や皇帝クラウディウスの演説を書き写したクラウディウスの青銅板の一部も展示されています。
宝飾品や皿、小さな彫像などの展示品も数多くあり、当時の日常生活をうかがい知ることができます。展示の多くを占めるのが葬祭品。中でもバッカスの勝利が描かれた大理石の石棺は必見。インドに勝利した記念に造られたものです。
円形闘技場やオデオン劇場など、ローマ時代の町を忠実に再現した縮尺模型もあります。博物館で歴史を学んだら、丘の中腹に残るこれらの遺跡を訪れ、数千年前の暮らしを思い描いてみましょう。劇場の音響は素晴らしく、現在でもコンサートなどのイベントが催されています。
休館日は月曜日。その他の曜日は、午前から夕方まで開館しています。入場料がかかりますが、子供や家族連れの割引価格があります。
ガロ ロマン文明博物館は、リヨン中心部の西側に位置するフルヴィエールの丘にあります。メトロのヴュー リヨン駅が最寄り駅。駅から西へ徒歩 15 分のところにあります。ケーブルカーの場合は、フルヴィエール駅かミニム テアトル ロマン駅が最寄り駅になります。博物館の近くには、ノートルダム大聖堂 (フルヴィエール教会) や、サン ジャン大聖堂などの観光スポットもあります。