ルッカの歴史や文化に関する古い書籍やパンフレット、原稿などにじっくりと目を通し、この街の過去について掘り下げて調べてみましょう。これらの書物は、ルッカ州立図書館 (Biblioteca Statale di Lucca) に保管されています。コレクションの中には、哲学、宗教学、人文科学などの書籍も含まれています。
ルッカ州立図書館は、500,000 冊近くの本と、3,000 冊以上の定期刊行物を所蔵する大きな図書館です。これらのコレクションは、17 世紀に作られた聖フレディアーノ ラテラン カノン図書館が母体となっています。
ヒルデガルト フォン ビンゲンの『生命の功徳の書』(Liber Vitae Meritorum) の原稿をじっくりと見てみましょう。1158 年から 1163 年にかけて執筆された、ヒルデガルトによる哲学の書の第 2 巻です。アブラハム オルテリウス作、『世界の舞台』(Theatrum Orbis Terrarum) にもご注目ください。16 世紀に作られたこの地図帳は、識者の間で、正しい地図帳としては最古のものと考えられています。また、15 世紀のルッカの司祭が所有していた『ローマ ミサ典礼書』もご覧いただけます。
バローニ コレクションを見ると、ルッカの歴史が詳しくわかります。ここには系譜の情報や、ルッカの裕福な貴族の紋章などが収められています。
世界的に有名で愛好家の多いオペラ作曲家、ジャコモ プッチーニは、この州立図書館からそう遠くない場所に生まれました。図書館のコレクションには、この音楽の巨匠が残した 500 以上の未発表曲の楽譜、書簡、サイン、その他種々の文献が含まれています。
開架書庫の蔵書閲覧室と、より希少な歴史的書籍にアクセスできる研究室の 2 つの部屋が、一般に公開されています。
ルッカ州立図書館は日曜日をのぞいて毎日開館しています。場所は市街中心部のプファンナー邸の近くで、聖マリア コルテオルランディーニ旧修道院の中にあります。館内ツアーの参加、希少な書籍や写本の閲覧については、事前に館長に電話をして予約を取ることが必要です。具体的な方法については現地で尋ねてみるとよいでしょう。ツアーはイタリア語のみです。図書館の蔵書目録が検索できるオンラインのデータベースもあります。