現在はタベーラ病院美術館となっているタベーラ病院は、スペインのトレドの初期建築物の一例です。ルネサンス時代、トレドは芸術と建築のデザインの中心地でした。古い市門の先にあるこの素晴らしい建物を訪れましょう。
病気の拡大を防ぐため、病院は街の中心から外れた場所に建てられました。今日でも、トレドで最も人気のあるエリア内にはないので、建物を探す必要があります。貧しく体の弱い人のために建てられたにもかかわらず、優雅な建物です。2 段に組まれた円柱にぐるりと囲まれた中庭は、ルネサンス様式の好例となっています。
タベーラ病院は、サン フアン バウティスタ病院とも呼ばれています。カール 5 世の顧問ともなったフアン タベーラ枢機卿により創設された後、サン フアン バウティスタ財団が建物を管理しました。
街を代表する大聖堂であるとともに、建築の観点からもトレドで非常に重要な建物です。敷地内を巡り、広々とした中庭を散策。建物を鑑賞し、内部のガイド付きツアーに参加しましょう。
中の薬局を見学します。ずらりと陳列された陶器の瓶と壺に患者を治療する薬やチンキ剤が入っています。図書室へ行くと、壁一面の本棚に本や貴重な写本がぎっしり並んでいます。
聖具室には、エル グレコ、ティントレット、ティツィアーノ ヴェチェッリオなどの有名芸術家の絵画が飾られています。壁に掛かる巨大なタペストリーが、豪華な雰囲気を醸し出しています。館内には、タベーラ枢機卿の大理石の墓もあります。
建物は 1541 年から 75 年以上の歳月をかけて建設されました。美しい建物を見れば、スペイン人建築家のニコラス デ ヴェルガラ ジュニアが 1603 年に世界で不思議のひとつと評したことに納得することでしょう。
タベーラ病院美術館があるのは、トレドの古い城壁の外側にあるユダヤ人地区。近くにビサグラ門と闘牛場があります。入場料には、45 分のツアーが含まれています。美術館は年中無休です。