クラッガノウエン文化園では、本物の遺物や本格的な再現展示でアイルランドの昔の生活を体験できます。アイルランドの現在の風習を形成する上で重要な役割を果たしたケルト民族の子孫が昔から受け継いできた伝統について学びましょう。クラッガノウエンは風光明媚な森林地帯にあり、古代の要塞、住居、農場が点在し、先史時代からいる野生動物も見ることができます。
森林地帯を縫うように並木道が園内のさまざまなアトラクションへと続いています。昔の衣装を着た係の人たちが、過ぎ去りし時代の日常生活を説明して実演してくれます。まずは復元された 16 世紀のクラッガノウエン城へ。なだらかなうねりを見せる田園風景と、ソアイヒツジやイノシシなどの太古の昔からこの地に住む野生動物の姿を眺めましょう。
クラノグと呼ばれる要塞島へ行って、湖に造られたこの人工島で人々が暮らしていた様子を見てみましょう。紀元 148 年にまでさかのぼる木造道路の一部、トガーも必見。鉄器時代に一般的になった土手道の一種で、沼地や湿地を渡ることが容易になりました。
フラクト フィアを訪ねてみましょう。青銅器時代からエリザベス王朝時代まで、狩猟をする人々が使っていたかまどが再現されています。石器時代の巨石墓、ドルメンも見ることができます。
リング フォートでは狩猟採集民族になった気分が味わえます。この典型的な農場では、ケルト民族がどのように囲炉裏で料理をして、陶器や木製の食器を手作りしたのかが分かります。この農場の喫茶室で伝統料理をぜひ食べてみてください。地下通路をのぞいてみましょう。ここは食料貯蔵庫と侵略者からの避難場所を兼ねていました。
ブレンダン ボートも見逃せません。この皮張りのボートは冒険家ティム セヴェリンが造り、1976 年にアイルランドからカナダのニューファンドランド島までの航海に使用したもの。セヴェリンは、クリストファー コロンブスよりもはるかに昔、6 世紀にアメリカ大陸へ到達したといわれる聖ブレンダンの航海を再現しました。
クレア州にあるクラッガノウエンは、車ならクインから 15 分、リムリックから 30 分ほどの距離にあります。博物館の入り口に大型駐車場とピクニック エリアがあります。博物館はイースター前の聖土曜日から 9 月下旬まで営業しています。入場は有料です。