ローマ時代の 1 世紀頃にメリダに建てられたスポーツ競技場。当時のスタンドと U 字型のトラックが残っています。
ローマ円形劇場は古代のスポーツ競技場。戦車競争を始め、さまざまな催しが行われました。古代ローマのキルクス (戦車競技場) は今も各地に残っていますが。ここは保存状態がとても良く、スタンドと入り口が残っています。博物館も併設されています。
いつ建てられたかは正確なところは不明ですが、メリダの街が造られた紀元前 25 年から数年以内だと言う歴史家もいます。この大型競技場は、ローマ植民都市を守っていた壁の外にあり、約 3 万人の観客を収容できました。当時の施設はその大半がなくなっていますが、規模の大きさは見て取ることができます。
競技場のトラックを歩いてみましょう。長さは 400 m 強、幅は 100 m あります。スピナと呼ばれる中央分離帯の一部が残っています。古代の時代には、オベリスクと彫刻で装飾されていました。近寄ると土台を確認できます。トラックをぐるっと回りながら、観客席や競技者たちが通り抜けた扉の遺物を見てみましょう。
さらによく知りたければ、博物館へ。1 階は常設展示ホール。2 階はローマ円形劇場の歴史についての視聴覚展示があります。階段を登って屋上へ。U 字型の細長い競技場を見渡せます。
この古代遺跡はスペイン広場の北東約 1.4 km にあります。歩いて行くか、車なら近くの有料駐車場を利用します。ローマ円形劇場は、クリスマスと元日前後の数日間を除いて毎日開場しています。昼食時は数時間入場できません。入場は有料。8 歳未満の子どもは入場無料です。ローマ円形劇場は、ローマ劇場やディアナ神殿などと共にユネスコの世界遺産に登録されているメリダの考古遺跡群に含まれています。