聖母教会は、デンマークの人々にとって非常に重要な歴史的瞬間に立ち会ってきました。国立大聖堂でもあり、戴冠式や王族の結婚式、著名人の葬儀なども行われています。
13 世紀前半に最初のカトリック教会が建立されてから、火災による建てなおしが何度か行われ、現在の建物が建築されたのは 1829 年。ローマやギリシャの建築に影響を受けたクリスチャン フレデリック ハンセンが設計したものです。
ハンセン自身が丁寧に仕上げた外観は実に見事。この建物は全長 83 メートルあり、ギリシャ神殿のようなデザインが特徴的です。
中に入る前に、高くそびえ立つ教会の塔を見上げてみましょう。高さ 60 メートルの塔内には、4 つの巨大な鐘があり、特別な行事があるときに、その鐘の音が街中に響き渡ります。
建物の内装は白を基調としており、聖堂内の雰囲気に心が落ち着きます。日曜日の礼拝で信徒が集まるこの大きな身廊には、1,100 名の人たちが座れる会衆席があります。
身廊の両側には、12 使徒の大きな彫刻が並んでいます。ぜひ鑑賞してみましょう。これらの彫刻は、19 世紀初頭にデンマークの有名な彫刻家ベルテル トルバルセンによって制作されました。作品には、イエスを裏切ったユダの姿はなく、代わりに、12 使徒ではない聖パウロの姿があります。メインの祭壇まで進むと、両腕を広げるキリスト像を見ることができます。
ぜひ、木曜、金曜、または日曜の晩に聖母教会を訪れてみてください。キャンドルの明かりの中で、礼拝のほか、詩の朗読会や音楽パフォーマンスが行われます。主にジャズ、テゼ、エレクトロニカを聞くことができます。
聖母教会はコペンハーゲンの中心部に位置し、ローゼンブルク城の南側から歩いてすぐの場所にあります。徒歩で訪れるか、バスや地下鉄をご利用ください。聖母教会は年中無休。入館は無料です。