ピンクの外壁とお城のような姿のカサ ロサダ (ピンク ハウス) は、アルゼンチンで最も有名で、最も多く写真に収められている建物の 1 つ。アメリカのホワイト ハウス同様、1860 年代から大統領官邸として使用されてきました。アルゼンチンの歴代大統領の足跡をたどり、アルゼンチンの政治の歴史を学んでください。
まずは少し離れた所から、建築物としての素晴らしさとピンク色の装飾を観賞しましょう。なぜピンク色をしているのかには、2 つの説があります。1 つは、1800 年代後半、ドミンゴ・サルミエント大統領が、2 大政党のイメージ カラーを合わせた色としてピンクを選んだという説です。もう 1 つは、当時としては一般的だった牛の血液を使って塗装したため、乾いたらサーモン ピンク色に変色したという説です。どちらの説が正しいにせよ、特にピンク色のライトでライトアップされる夜のカサ ロサダは、大勢の人を引き付けています。
ぜひガイドツアーに参加し、大統領が使用する広間や通路を見学してください。大統領執務室をのぞいたり、年代物の絵画や彫刻、装飾の美しい調度品を観賞したり、アーチ形の屋根の付いた中庭を見学したりしましょう。エバ・ペロンや独裁者のレオポルド・ガルチェリなど、政治的リーダーが国民に向けて演説を行った、官邸のバルコニーに出ることもできます。このバルコニーに立ち、五月広場を一望する絶景をお楽しみください。
また、1810 年の五月革命から 2010 年の独立 200 年記念までのアルゼンチンの歴史を学ぶことができる、バイセンテニアル博物館も必見です。ここの目玉は、メキシコ人芸術家のダビッド・アルファロ・シケイロスが手掛けた、360 度壁一面に施された壁画「エヘルシシオ プラスティコ」です。展示品は、元アドゥアナ テーラー (テーラー税関) の地下倉庫に展示されています。この地下倉庫は、ラ プラタ川を船で渡ってブエノスアイレスにたどり着いた商品や人々を受け入れるために、1894 年まで使用されていました。
カサ ロサダは五月広場の東側に位置し、ブエノスアイレスの中心部から歩いてすぐです。公共のバスまたは地下鉄でも簡単に行くことができます。
無料のガイドツアーが、週末と一部の祝日に開催されます。所要時間はおよそ 1 時間。英語のツアーもあります。ツアーに参加するには身分証明書が必要ですのでご注意ください。博物館は水~日曜日と一部の祝日に開いています。入館は無料です。ツアーの詳細や博物館の営業時間は、カサ ロサダの公式ホームページでご確認ください。