1880 年代の後半から美しい自動車に熱狂する人が増えたカリフォルニア州。そんな土地柄もあってできたのがカリフォルニア自動車博物館です。
まずは最も初期のものから見てみましょう。コロンビア製の自転車 “ペニー ファージング” や 1886年式ベンツ パテントモトールヴァーゲンのレプリカなどが展示されています。「メイク ア ムーブ」のコーナーでは、1900 年代初頭に人々を熱中させたフォードやスチュードベーカー、キャデラックなどの車が見られます。
「カーズ オブ ザ スターズ」のコーナーも見逃せません。1930 年代にカリフォルニア州を駆け回っていたリンカーンが展示されています。これはバンク オブ アメリカの創始者である A.P. ギアニーニがかつて乗っていたものです。常設の展示車の約 1/4 はカリフォルニア ビークル ファウンデーション所有のものですが、残りは個人の出品者が所有するものなので、展示車は定期的に変わります。
次は戦後のアメリカへ。この時期から自動車はより自由なデザインになっていきます。ランボルギーニやポルシェ、ドゥカティなどに加え、フォード F100 トラックなどの実用的で耐久性のある自動車も展示されています。1979 年式ポンティアック ファイヤーバード トランザムに注目。これを見て映画を思い出す人もいるでしょう。アクション映画の「トランザム 7000」では 1977 年式の同車が使われました。80 年代、90 年代のレーシング カーも見どころ。なめらかなラインのかっこいい車です。そして、21 世紀の車を展示する「ゴーイング グリーン」のコーナーへ。環境に優しい超現代的な自動車が展示されています。
常設展と企画展を見るには、少なくとも 1 時間半ほどを予定しておきましょう。ガイドがいる日には無料のガイド ツアーが行われます。ぜひ参加しましょう。
特別クラスも開催されています。車の仕組みから、車を上手に撮る “アートモービル フォトグラフィー” まで、さまざまなテーマを取り上げています。子供が喜ぶのは毎月第 1 金曜日に行われるストーリー タイム。物語のように展示車の説明を聞けるツアーで、さまざまな車に触ったり、乗ったりできます。その他、ビール バス ツアーやガイド トレーニング、モデル T 体験運転、学生エンジニアリング プログラムなど、多彩なイベントも開催されます。予約は博物館の Web サイトから可能です。
カリフォルニア自動車博物館はサクラメント旧市街の南に位置し、正面には無料の駐車場があります。サクラメントのダウンタウンから車または自転車で約 10 分、バスを利用すると 25 分です。博物館の休館日は火曜日と主要な祝日。毎月 1 回、第 3 木曜日は夜まで開館しています。65 歳以上の「ビンテージ ビジター」と学生、そして軍の関係者には割引料金の設定があります。いずれも ID の提示が必要です。また、未成年は半額、4 歳未満の子供は無料です。