ナフプリオンにある考古学博物館に行くと、ギリシャ本土の南部に位置するアルゴリダ地方の興味深い文化と歴史に触れることができます。先史時代から古代末期にかけて作られた手工芸品が展示されています。アシニ、エピダウロス、ティリンスなど近くにある発掘現場の歴史がわかります。
この博物館の展示は印象的な 18 世紀ヴェネツィア様式の邸宅の 2 フロアを占めています。1 階では先史時代に焦点を合わせ、2 階には鉄器時代以降の手工品を展示しています。すべての展示品に英語とギリシャ語による案内表示がついているので、目の前にあるのが何なのかすぐにわかります。展示品が出土した場所を英語で説明する紹介映像もあります。ナフプリオンの近くにある考古学的遺跡を訪れようと計画している旅行者にとっては理想的です。
この博物館で注目を集めている展示品の中にはデンドラという村で見つかった出土品があります。たとえばデンドラの武具一式です。これはミケーネ文明時代の甲冑 (かっちゅう) の一種で、青銅版が用いられています。中期へラディック文化の村、アシニから出土した陶器もあります。ミケーネ文明時代の赤ん坊の骨格標本は、小さな墓に収まって展示されています。
このほか新石器時代の陶器、キクラデス文化の大理石製小立像、石製印章、骨製装飾品なども注目に値します。エルミノダ地方にあるフラクシ洞窟で見つかった人工遺物も必見です。狩猟採集文化から生産的経済への移行に関する理解が深まるでしょう。ピルゴウティを紹介するプレゼンテーションも見てみましょう。ベールバティ地方にあった紀元前 6 世紀の農村です。
考古学博物館はナフプリオン旧市街の中心にあるシンタグマ広場の西側にあります。博物館を訪れた後は、シンタグマ広場の周囲に建つヴェネツィア様式の邸宅をじっくり鑑賞してみましょう。または、屋外のテラス席に座って人間観察をするのもよいかもしれません。車でナフプリオンに行く場合は、ナフプリオン港に駐車場がたくさんあります。
博物館の定休日は月曜日で、入館は有料です。