ニュー オーリンズのジャズ フェスでサックスを演奏するミュージシャン

見て、体験して、好きになる

好きを追求する旅行プラン : 心を動かす 7 都市

音楽ファンも、刺激を求める人も、アートマニアも、その情熱とバケーションを両立させて、趣味を満喫しながら、ありふれた観光ルートでは終わらない体験に足を踏み入れてはいかがでしょう。歴史ある古都から先進的な巨大都市や人気のサーフィンスポットまで、感動が詰まった 7 つの目的地を紹介します。

パスタに夢中なら、ボローニャで舌つづみ 

ボローニャ (イタリア) 

ローマには古代からの歴史、フィレンツェには芸術、そしてベネチアにはロマンスがありますが、イタリア料理がお望みなら目的地はボローニャで決まりです。イタリアの食の首都として知られるボローニャは、世界で愛されるボロネーゼ、ラザニア、モルタデッラ (ボローニャソーセージ) の発祥の地です。エミリア ロマーニャ地方全体に目を向けると、バルサミコ酢、パルメザンチーズ、プロシュットのふるさとでもあります。食欲を刺激するなら「パスタ ママ」ことグラツィアさんの料理教室へ。新鮮な卵を使ったタリアテッレ作りに挑戦し、また、本場の自家製ボロネーゼソースの秘訣を学びましょう。続いて中世の街並みを散策しながら、小さなパスタワークショップに立ち寄り、クアドリラテロ市場地区を巡り、伝統料理トルテッリーニ イン ブロードを味わい、さらに街で一番のジェラートを探す、味覚のツアーを楽しみましょう。ここは、お腹を空かせて訪れたい街です。 

ロイヤルファミリーに注目するなら、ロンドン旅行が王道 

ロンドン (イギリス) 

2022 年のプラチナジュビリー (女王エリザベス 2 世の在位 70 周年記念) 式典、そして翌年の国王チャールズ 3 世戴冠式など、近年はイギリスの人々 (と全世界の王室ファン) が目を見張るような荘厳な式典が続きました。王室の行事に触れるなら、ロンドンへ行きましょう。宮殿があり、パレード (君主の公式誕生日を祝う 6 月の「トゥルーピング ザ カラー」をお見逃しなく) や衛兵交代式 (週 4 回、午前に実施) も行われるうえ、大人も子供も釘付けになるような興味深い歴史 (たとえばロンドン塔では 3 人の王妃が処刑されています) に満ちています。2025 年には、4 月に国王と王妃の結婚 20 周年も控えています。また、従来非公開だったバッキンガム宮殿東棟の一般公開も 2 年目を迎えます。公開中は有名なバルコニーも見学できます。

K-POP ファンなら必ず訪れたいソウル

ソウル (韓国)

美容から『イカゲーム』や『パラサイト 半地下の家族』などのドラマや映画まで、韓流は世界を席巻しています。現在、K-POP は 10 億ドル規模の巨大産業であり、アメリカン ミュージック アワード受賞 (2022 年に BTS が初受賞) や、グラストンベリー フェスティバル出演 (昨年は SEVENTEEN がメインステージに登場) など、超人気グループの活躍はとどまるところを知りません。みごとなシンクロダンスや、つい口ずさみたくなるシンセサイザーサウンドに代表される K-POP の中心地は、もちろんソウルです。K-POP ツアーでは、音楽番組に毎週スターが出演する韓国放送公社 (KBS) や、コアなファンが集まるスターフィールド コエックス モールなどの人気スポットを訪れます。ARMY (BTS ファンの呼称) はミュージックビデオの撮影地巡りもできます。また、K-POP ダンスレッスンに参加してオリジナルのミュージックビデオを撮るのもよいでしょう。

サーファーの天国、チャングー 

バリ島 (インドネシア) 

サーファーにとって、インドネシアのバリ島への旅行は巡礼のようなものです。ここでは、手強いリーフブレイクや、ウルワトゥなどの名高いグーフィーに挑戦できます。南岸を西へ進んだ先にあるチャングーは、究極のサーフタウンです。ジュースバーやヨガスタジオ、ブティックホテルが建ち並び、沖では波がうねりを上げています。初心者やテイクオフを極めたい人は、人気のバトゥ ボロンやエコ ビーチの波に挑む前に、現地のプロサーファー、ヤントさんのレッスンを受けるとよいでしょう。ひと汗かいた後は、フォークロア サーフでカスタムボードをチェックしたり、ノーズライダー サーフ クラブでレトロなウェットスーツを探したり、海辺のタナロット寺院を見物したりしてから、ザ ローンやラ ブリサなどのビーチクラブで夕焼けを眺めましょう。

心身の健康に関心があるなら、コスタリカで静かなひとときを 

ニコヤ半島 (コスタリカ) 

コスタリカのニコヤ半島は、美しいビーチと緑が生い茂る熱帯雨林で知られる一方で、世界で 5 か所しかない「ブルー ゾーン」と呼ばれる健康長寿地域の一つでもあります。その秘密がカルシウム分の豊富な水にあるのか、野菜中心の食生活や家族重視の地域社会にあるのか、または単に「プラ ヴィーダ」(純粋な生活) と呼ばれるのんびりしたライフスタイルのおかげなのかはわかりませんが、ここの平均寿命はなんと 85 歳だそうです。サンタ テレサのビーチに面したリゾート、ナンティパで、現地の高齢者からヒントを得た「ブルー ウェルネス」というプログラムに参加し、プラ ヴィーダを体験しましょう。滝へのハイキング、薬草園でのボランティア、ガジョピントや完熟プランテンなどの郷土食を楽しめます。サンタ テレサ、近隣のマルパイス、そして海岸沿いを進んだ先のノサラには、ヨガスタジオや健康センターがそこかしこにあります。また、周囲の山々はトレッキングや森林浴にうってつけです。

アート好きを歓迎する街、ニューヨーク

ニューヨーク (ニューヨーク州)

1,400 ものギャラリーがあるニューヨークは、メトロポリタン美術館のゴッホ作品からブッシュウィック コレクティブのストリートアートまで、幅広いジャンルのアートが息づく街です。鑑賞者もバイヤーも心待ちにしている春のアートフェアシーズンは、初めてでも作品を買い求めやすい「アフォーダブル アート フェア」(3 月 19 日 ~ 23 日) から始まり、ハドソン ヤーズのザ シェッドで開催される、よりシリアスな「フリーズ ニューヨーク」(5 月 7 日 ~ 11 日) へと続きます。ショーでの売れ筋も気になるところですが、今年は美術館の開館ラッシュの年でもあります。4 月には、待望の改装を終えた歴史ある建物にフリック コレクションが帰ってきます。また、新しくなったハーレム スタジオ ミュージアムと、規模を拡大したバワリーのニュー ミュージアム (新現代美術館) は、ともに展示スペースが従来の 2 倍になりました。木曜の夜 (通称「オープニングナイト」) にチェルシーのギャラリーをはしごして、街の流行を先取りするのもよいでしょう。

ジャズファンなら、迷わずニュー オーリンズへ 

ニュー オーリンズ (ルイジアナ州) 

「ザ ビッグ イージー」の愛称を持つニュー オーリンズは、ルイ アームストロングをはじめとする大スターたちを輩出したジャズ発祥の地です。今もジャズが脈打つこの街では、フレンチメン ストリートに建ち並ぶミュージッククラブからブラッシーなテンポとブルージーなビートが聞こえてきます。特に、毎年開催される「ジャズ フェス」(4 月 24 日 ~ 5 月 4 日) の期間は、さまざまなスタイルが融合した音楽、世界各地のフード、伝統工芸などがフェア グラウンズ競馬場に集まり、大きな盛り上がりを見せます。フェス期間外も、現地のミュージシャンがガイドする街歩きツアーに参加すると、ジャズとアフリカ系アメリカ人の歴史や文化的影響を学べます。バーボン ストリートに 1961 年に設立されたプリザベーション ホールにも必ず立ち寄りましょう。年間を通じてほぼ毎晩、親密な雰囲気のジャズショーを楽しめます。さらに、スナッグ ハーバーやザ スポッテッド キャットなどのジャズクラブへと繰り出し、伝説級の大物から新進気鋭のスターまでさまざまなミュージシャンの演奏を聴いて夜を過ごしましょう。