ワルシャワ国立美術館は、戦争の合間を縫って建設された巨大な建物。80 万点以上の膨大なコレションを収蔵しています。古代の遺物、彫刻、版画、写真、装飾デザイン品などあらゆるものがコレクションに含まれています。中世美術の代表作、ヨーロッパの巨匠の作品、ポーランドおよび周辺国の肖像画、さらにはヌビア族の絵画まで幅広い作品を見ることができます。
館内へ入って多くの展示室を見て回りましょう。館内はしゃれた現代的なデザインで、LED 照明が絵画に光を当てています。さまざまな作品を解説する英語の情報パネルを読んだり、インタラクティブな展示を楽しんだりできます。
ヨーロッパをテーマにした展示室では、何世紀にもおよぶポーランド美術の発展の歴史をたどりましょう。展示品の中でも特に有名で人気がある作品は、ヤン マテイコの 1878 年の作品グルンヴァルトの戦いで、高さ 426 cm、長さ 987 cm という大作です。ポーランドの国民的名作ですが、第二次世界大戦中はナチスの格好の標的となり、ポーランド地下組織の一員はこの絵の隠し場所をドイツ人に明かさなかったために殺されたといわれています。この作品をはじめ、いくつもの略奪された名画が戦後この博物館によって回収されました。
一休みするなら中庭へ。この快適な空間は戦時中の館長スタニスワフ ロレンツ博士にちなんで名付けられています。ロレンツ博士は戦時中に秘密工作を組織して、コレクションの中の多くの名作を安全に守り通したと言われています。静かな池の隣にあるカフェでコーヒーとケーキを楽しんだり、建物の裏にあるかつて王室の庭園だった公園でのんびりしたり。
国立博物館は火曜日から日曜日が開館日で、火曜日は常設展への入場が無料です。各展示室は改修のため閉館になる場合があるため、事前に確認してください。この博物館へ行くには、トラムに乗って国立博物館 (Muzeum Narodowe) の停留所で降ります。