台湾の生活文化において、お茶は欠かせないアイテムです。台北郊外に広がる猫空山一帯は、お茶の一大生産地。多くの茶葉を栽培し、摘み取り加工し、販売している地域です。緑の木々で覆われた山岳地帯では台北の眺望を見渡し、絵のように美しい景色や仏寺をめぐってハイキングすることもできます。
かつてこの土地は樟脳、米、ニラ、包種茶の栽培に使われていました。現在では、台湾でも屈指のお茶どころとして人気の観光名所となっています。茶畑を訪れ、伝統的な台湾茶の種類や特徴について学びましょう。昔ながらの茶芸館では、さまざまな種類の香ばしい茶葉がそろい、それぞれの栽培方法や製造方法についても説明してくれます。
山頂まで空中から台北の市街地を望める猫空ロープウェイもお見逃しなく。山肌にたたずむカフェでリラックスし、開けた眺望と涼しい風を満喫しながらいただくお茶も最高です。何種類もの野鳥や蝶々も目にできるでしょう。渓流の上に架かる木製の橋を渡り、シダやタブノキ、アカシアなどの木陰をのんびり散策してください。ロープウェイの駅近くの路地では、台湾式天ぷらや焼きトウモロコシ、チマキ、豚肉ソーセージ、そしてアイスクリームなどのご当地グルメを試しましょう。
三玄宮は必見のお寺。道々には古い石碑や墓塚がたたずみ、茶の道の歴史を刻んでいます。洞窟の中に建立された仏寺や、その後ろの滝も見学しましょう。山腹に沿って進むと、開けた平地に出ます。ここは急須の穴を意味する「壺穴」と呼ばれています。河床の岩の浸食によって形成された穴が多々ある地形は、大変珍しいものです。
台北からは、数時間だけの観光でも 1 日たっぷり使った小旅行でも楽しめる猫空地区。ハイキングは年間を通して人気のアクティビティです。市内の暑さから離れ、夏でも冷涼な山の空気でリフレッシュしましょう。
猫空ロープウェイは、猫空山につながっています。いくつもの停車駅があるので、途中下車してそれぞれのエリアを散策するのもおすすめです。台北からはバスも走っているほか、MRT の動物園駅で下車すればすぐにロープウェイの乗車駅です。市内からはサイクリングやウォーキングを楽しみながらアクセスすることもできます。