ウィリアムズ タウンはリトル エグズーマ島の南端にある集落です。古風な趣きがあるこの町は、かつてのプランテーションと、この地方でもっとも美しいといわれる海岸で知られています。地元の漁師たちが漁から帰ってくる様子を眺め、わびしい雰囲気が漂う塩水湖の跡を訪ねてください。
ウィリアムズ タウンの外れを通るクイーンズ ハイウェイに面したソルト ビーコンは、珍しい灯台です。約 9 m の高さのトスカーナ様式の灯は、港に入ってくる船を導くために 18 ~ 19 世紀に建造されました。エグズマにおける製塩業は何百年も繁栄を続けましたが、20 世紀に冷蔵庫が開発されると下火になりました。灯台について記された解説板や、かつて海賊からの防衛に使われた 1 基の大砲をご覧ください。
ソルト ビーコンの足元は、絶好の見晴らしポイントです。眼前に広がる大海原。内陸に視線を移せばグレート ソルト ポンドが見渡せます。この塩水の池から採取された塩は、島外に出荷されました。
丘の上には、18 世紀の綿のプランテーション、エルミタージュの遺構があります。かつてエグゼマ諸島のあちこちに、数多くのプランテーションがありましたが、この390 ヘクタールの大農園エルミタージュは、残存する最後のプランテーションです。建物周辺には、野生の綿が生育していますので探してみてください。かつてこの地で労働させられた奴隷たちの忘れ形見でもあります。
エルミタージュの近くには、かつて農場を経営した王党派の人々の墓があります。石碑に刻まれた文字をご覧ください。3 つの墓には名前が刻まれていますが、4 つめの墓には名前らしきものがありません。おそらく奴隷だった人物のものでしょう。
トロピック オブ キャンサー ビーチへの道順を訪ねて、道標のないでこぼこ道を通って北西の町外れにあるビーチまで出かけては。バハマでいちばんきれいなビーチと、多くの人が称えるビーチです。人が誰もいないことも珍しくない、静かな浜辺です。安らぎに満ちたビーチですが、実はほかにも特徴があります。北回帰線がこのビーチを通り抜けているのです。
ウィリアムズ タウンに行くには、グレート エグゼマからリトル エグゼマに渡ってください。町は、ジョージタウンから南東へ 30 km ほど行ったところにあります。