ライデンのワーフ (計量所) はかつて、市場に出すための商品を計量するために集まったオランダの商人でにぎわっていました。オランダの多くの都市にこのような計量所があり、購入した商品がインチキでないことを購入者に保証していました。ライデンのワーフはニーウェ ライン川のほとりに建っているため、荷物は船に載せられたまま計量所に送られ、そこからさらに市場まで運ばれていました。
ワーフが建てられたのは 1650 年代のことです。オランダ古典主義様式で建築されました。近くのボーテルハウスと同じく、設計を手掛けたのは建築家のピーター・ポストです。正面には彫刻家ロンバウト・フェルフルストが手掛けたバターを計量する様子を描いたレリーフが施されているので、よくご覧ください。
チーズなどの商品を計量する伝統的な手法が必要でなくなると、ライデンの人々はこの建物を別の目的で使用するようになりました。上階の 1 室は、オランダ人解剖学者のホーヴェルト・ビドローが遺体解剖を行うための部屋として使用されていた時期があります。ほかにも、これまでに結婚式やコンサートなどのイベントに使用されてきました。小規模な美術館が併設されており、昔行われていた取引を彷彿とさせるような、期間限定のマーケットが開かれることもあります。
ワーフは、救貧院や大学、ラーペンブルフ運河を徒歩で巡る観光ツアー「ライデン ループ」でも訪れることができます。ワーフからニーウェ ライン川を渡ると、かつては防御壁に囲まれた要塞として機能し、現在は公園として一般開放されているビュルフト要塞にたどり着きます。階段をのぼって小高い丘の上にのぼり、要塞のたたずむ頂上の小道からライデンの美しい街並みを 180 度見渡すパノラマビューをお楽しみください。
自転車をレンタルして、ワーフから遠くに足をのばすのもおすすめです。砂丘が広がる北海の海岸や、色鮮やかなチューリップが咲き誇るキューケンホフ公園など、見どころがたくさんあります。オランダならではの体験がしたければ、湖や泥炭地が広がり、風車が立ち並ぶカーグ湖水地域を自転車で走りましょう。カメラを忘れずにお持ちください。