静かな謙湖の畔を歩き、歩道に沿って置かれた馬や象のすばらしい彫刻を鑑賞しませんか。巨大な石碑の前で皇帝に敬意を表し、トゥドゥック帝が埋葬されることになっていた場所を訪ねましょう。
トゥドゥック帝は、1848 年から 1883 年までグエン朝 4 代皇帝として君臨しました。存命中は、学者としても知られていました。皇帝がゆったりと寛ぎ、静かに学問に没頭することができるよう建造された豪華な霊廟を訪ねましょう。
湖の畔の 12 ヘクタール (30 エーカー) の敷地に、複数の建物があります。まずはそこから見学をスタートしましょう。皇帝が夏の寛ぎの場とした、2 つの場所を見ることができます。右手に見える木々で覆われた小さな島は、皇帝が鳥狩りを楽しんだ場所。左側の古くなった建物は、皇帝が美しい景色に囲まれて瞑想したり、詩の朗読を楽しむことができるよう造られたものです。
よどんだ緑の湖の脇を歩き続けると、広い中庭に出ます。ここでしばらくの間、象や馬、兵士たちの像を鑑賞しましょう。像が並ぶ通路を辿っていくと威厳に満ちた灰色のパビリオンが。左右にある高いアーチ型の入り口のいずれかをくぐると、石碑が目に飛び込んでくるでしょう。重さは約 22 トン (20 英トン)。刻まれている碑文は、トゥドゥック帝が自ら書いたものと伝えられています。皇帝は、100 人の妻をめとり、強制労働をよしとしました。碑文には、生前の行いに対する悔恨の念が表されています。
次の場所に行く前に、霊廟そのものも見ておきましょう。灰色の壁に囲まれた建物が、小さな沼の傍らにあるはずです。といっても、皇帝の亡骸が実際に納められているのは別の場所。墓荒しを免れるために、皇帝の遺体と財宝は秘密の場所に埋葬されました。これには陰惨で皮肉な結末もついています。埋葬に関わった 200 名の召使は一人残らず、たちどころに首をはねられてしまったそうです。
トゥドゥック帝廟は、フエから 5 km (3 マイル) 南に行った Thuong Ba 村にあります。霊廟は週の毎日、一般公開しています。小額の入場料がかかります。