カテドラル (聖堂) をイメージして設計されたシンメトリーの構成が、目にも鮮やかな建築美を誇り、灰色のそのモダンな外観は、公共建築百選にも選ばれました。まずは、美しく手入れの行き届いた緑の濃い芝生の上にそびえ立つミニマリスト デザインの外観を楽しんでから、三層吹き抜けのエントランスホールを通って広々としたギャラリーへと足を踏み入れてみましょう。
建築家の磯崎新氏が設計、1974 年に竣工したこの美術館は、北九州市を眺める高台に位置しています。
館内には日本の古い版画から印象派、現代アートまで 6800 点を超える数の作品が展示されており、中には海外の近現代美術作品も含まれています。館内には、複数のボランティア ガイドが常駐しており、各作品やそのアーティスト、芸術的手法について詳しく話を聞きながら展示品を巡るのもおすすめ。
1 階の市民ギャラリーは、特に地元作家の発表の場として提供されています。一方、3 階には常設的に多くの種類の版画や素描などの小作品を照会するために、専用の展示スペースを設け、常時テーマごとに少展覧会が開催されています。
ギャラリーを存分に楽しんだら、市民の散歩やジョギングコースとしても親しまれている、緑豊かな広大な敷地内を散策してみましょう。ロケーションとしては、小倉や戸畑、八幡など 3 区にまたがる丘の上にあり、臨海工業地帯と市街を見下ろす場所にあります。敷地内の庭園にも、抱きあう恋人たちの姿を模した銅像など、彫刻作品がいくつも置かれています。
また、小倉北区のリバーウォーク北九州内には分館もあり、周辺には 17 世紀まで歴史を遡る小倉城や紫川があります。
戸畑区に位置する北九州市立美術館へのアクセスは電車あるいはバスがおすすめ。美術館は毎日開業していますが、少額の入館料を支払う必要があります。北九州の豊かな文化と歴史をお楽しみください。
