午後6時ごろの茜色の空、太陽が水平線に沈んでゆく光景のベストスポット。壮大なグアムの景色が広がっており、ロマンチックな場所としても広く知られています。一方で、悲恋の舞台でもあるのです。
海抜120m地点の断崖絶壁、恋人岬。そこにせり出している2層作りの展望台からは、タモン湾からイパオ岬のパノラマが広がっています。グアム北部、島で最も人口が多い(約43000人)村、デデドとグアム屈指の景勝地として広く知られており、またグアムのシンボルとして島旗にも描かれています。
「恋人岬」の名の由来は、ある言い伝えに通じています。
「スペイン統治時代のこと、スペイン貴族出身の父とチャモロ首長の家系の母を持つ美しい娘がいた。彼女はスペイン人総督にみそめられ、両親は娘を総督の嫁にすることを承諾させられる。結婚を強要されてしまった娘は婚礼の夜、恋人のチャモロ人の青年と逃避行を決行するも、追手により岬の突端に追い詰められる。逃げ場を失った二人は、決して離れることの無いようにお互いの長い髪を強く結び合い、海へ身を投げた。」
そんな悲恋でも精神的な結びつきの強さに感慨を受けてか、それとも素晴らしい景色のためなのか、今日は夫婦や恋人同士などをはじめ、訪れる人が絶えません。周辺は緑豊かな公園として整備されています。その中央には愛のシンボルと言われる「恋人たちの鐘」があり、3回ぴったりと音が鳴ると幸福になれるといわれています。さらに、ウェディングチャペル「天使の教会」もあります。
恋愛ものより美術に興味がある方は、カハ ギャラリーへ。地元のアーティストの作品を展示する美術館です。
アクセス: タモンから車で10分。恋人岬シャトルを利用する手もあり。展望第は8:00~20:00、年中無休、入場料 USD 3。(2013年9月現在)
夕日のベストタイムは午後6時ごろ。夕暮れのムードに浸りすぎると、18:40発の最終シャトルを逃してしまうこともあるのでご注意を。