驚くほど豪華なサンタクルス美術館となっているのは、かつて病院だった建物。芸術品、陶磁器、金属細工、織物などの工芸品、考古学的遺物も含めた素晴らしいコレクションが収蔵されています。見事な美術館で、スペインルネサンスの巨匠、エル グレコの有名作品を鑑賞しましょう。
美術館の建物は 19 世紀半ばまで病院として使われていました。美術鑑賞を開始する前に、建物の外装をよく見てみましょう。特に見応えがあるのは、プラテレスコ様式のファサードと柱廊式玄関。凝った装飾が施されています。16 世紀にイベリア半島でとても人気があったこの建築様式は、複雑な薄浮き彫りが特徴で、まるで銀細工のようだと言われています。
館内の内装も、羽目板張りの天井や丸いアーチなど見応えがあります。広々としたギャラリーを自由に見て回り、展示作品を鑑賞しましょう。最大の見どころはエル グレコの作品。聖家族や聖母戴冠など、有名な宗教画が集められています。他にも、16 世紀と 17 世紀の地元トレドの芸術家の作品が展示されています。
展示作品の説明を読んで、理解を深めましょう。陶磁器コレクションを見るには、手入れの行き届いた中庭を囲む回廊を渡ります。17 世紀の階段も見事。回廊に囲まれた中庭から上っていきます。中庭は、周りにベンチがいくつか置かれ、座ってくつろぐのにも最適です。
企画展も随時開催されているので、確認してみましょう。サンタクルス美術館は、マドリードの世界的に有名なプラド美術館の姉妹美術館なので、プラド美術館から借り出されたコレクションが展示されていることもよくあります。
サンタクルス美術館はトレド中心部にあり、街のメイン広場であるソコドベール広場からは歩いて 2 分の近さです。美術館は毎日開館。ただし、日曜日は営業時間が短くなります。入場料は有料ですが、子どもは無料で入場できます。