ティターノ山はサン マリノの街を見下ろす美しい山。その峰には中世に建造された 3 つの塔があり、かつては砦として国を守ってきました。サン マリノ共和国とアドリア海を見渡す、息を呑むような景色を楽しめる場所でもあります。2008 年には「サン マリノの歴史地区とティターノ山」として、ユネスコ世界遺産にも登録されています。
まずはグアイタの塔へ。11 世紀に建造されたこの砦は 3 つのうちで最も古く、保存状態の良いもの。おとぎ話に登場する城を思い起こさせます。17 世紀に勃発したマラテスタ家との争いでは、重要な役割を果たしました。鐘楼、礼拝堂、監獄を見学しましょう。監獄は 1700 年代中盤から 1970 年代まで実際に使われていました。階段で監視塔に上れば、見渡す限りの絶景が楽しめます。
グアイタの塔と最も標高の高い場所にあるチェスタの塔は、曲がりくねった小道でつながっています。13 世紀に建造された胸壁に沿って山頂に向かうほど、視界が開けて美しい景色が望めます。かつては監視塔でしたが、現在は古武器博物館として使われており、バイエルン王国のライフルや儀式用の槍など、15 世紀から 20 世紀の武器が展示されています。
緑豊かな小道をたどって、チェスタの塔から 14 世紀に建造されたモンターレの塔に移動しましょう。この塔は主に外敵の攻撃を監視するために使われていたもので、訪れる観光客はさほど多くありません。一般公開はされていませんが、ほかの塔と同様、サン マリノの印象的な風景を織り成す建造物の 1 つです。
散策中に野生動物を探してみてください。猛禽類、シカ、キツネ、イノシシなどに出会えるかもしれません。
ティターノ山はサン マリノの歴史地区から徒歩で簡単に訪れることができます。2 つの塔は、一部の祭日を除いて年中無休です。グアイタの塔とチェスタの塔には、入場料がかかります。レンタカーで訪れる場合は、ティターノ山の麓にある有料パーキングに車を停めて、小道をたどって塔へ向かいましょう。2 つの塔と国立博物館の入場料が含まれる共通チケットがおすすめです。詳しくは国立博物館の公式ウェブサイトでご確認ください。