聖ガシアン大聖堂とも呼ばれるトゥール大聖堂。ゴシック様式の傑作として知られています。12~16 世紀と長い年月をかけて建造されたため、様々な時代の様式が取り込まれた建築が特徴です。室内は歴史を伝える数々の芸術品で彩られています。
まず目を引くのは 3 つの身廊。壁や天井、至るところに彫刻や装飾が施されています。窓の見事なステンドグラスは 13 世紀から伝わるもの。聖書の一節を描いたステンドグラスは、何世紀も前に作られたとは思えないほど色鮮やかです。繊細な作品をじっくり鑑賞するには、双眼鏡を持っていくのもおすすめです。大聖堂の北側に見える、ルネサンス時代から建つ小さな修道院にも立ち寄りましょう。
16 世紀から伝わる立派なオルガンも見逃せません。地下室には、シャルル 8 世とアンヌ ド ブルターニュの子供たちが眠る墓があります。大理石を用いたイタリア様式の墓の彫像は、ジローラモ ダ フィエーゾレの作品です。
聖堂の椅子に腰かけて高い天井を見上げると、穏やかな雰囲気に浸ることができます。聖堂の外にあるベンチは、壮大なファサードをゆっくりと眺めるには絶好のスポットです。3 か所ある入口、2 本の塔やペディメントの装飾も目を奪われるような豪華さ。大聖堂のゴシック様式と、すぐ近くに建つサンマルタン聖堂のネオ ビザンチン様式のコントラストも印象的です。
大聖堂は 3 世紀に亡くなったトゥールの司教の名前にちなみ、聖ガシアン大聖堂とも呼ばれています。入場は無料。毎日朝から夕方まで開場しています。
トゥール大聖堂は、市内中心部の主要な観光スポットからすぐ近く。周辺には美術館やトゥール城、コルベール通りがあり、通りにはバー、カフェ、ショップが並んでいます。大聖堂はロワール川に浮かぶオーカール島のちょうど南側に位置します。