グエル邸は、ガウディが建築家として最初に手掛けた主要作品の 1 つであり、ガラス、陶磁器、錬鉄を使った繊細な仕事や現代主義者らしい光と空間の使い方など、ガウディを有名たらしめた特性をすべて備えた建築物です。ラバル地区のランブラス通りから少し外れた場所にあり、建設当時の状態に修復され、現在は観光客向けに公開されています。
ガウディは、自身のパトロンでもあった裕福な実業家エウセビ・グエルからの依頼を受け、このグエル邸を設計しました。グエルは、19 世紀末から 20 世紀初頭までの間、妻と 10 人の子どもたちと一緒に、この邸宅に暮らしました。
グエル邸の一番の見どころは、高さ 17 m (56 フィート) のドーム型の天井が特徴の大広間です。さまざまな催し物を開く場として設計され、このホールを囲うようにして家族の部屋が配置されています。
グエル邸の中に一度に入れる人数は最大で 200 人に制限されているため、入り口にはしばしば長蛇の列ができるので、早めに行って並ぶ覚悟が必要です。チケットの価格には 40 分間の音声ガイド機器の使用料が含まれ、各部屋の特徴やガウディの設計技術に関する説明を聞きながら見学することができます。お子さま向けの 20 分間の音声ガイドも用意されています。
音声ガイドは、グエル家の馬小屋として使われていた地下室から出発します。キノコのような形をした大きな柱が並ぶ地下室を見たら、メイン フロアに移動して寝室などの居住スペースを見学し、大広間に進みます。ガウディは、芸術家や職人を雇って、自分の建築物の随所に芸術的ディテールを取り入れる手助けをしてもらっていました。このグエル邸も例外ではありません。内部を見学し終わったら、屋上に出ましょう。そこには色とりどりのモザイクや彫像で装飾された、不思議な形をした煙突が 20 本並んでいます。
屋根裏部屋に設けられた、ガウディにまつわる特別展示場も見逃せません。
休館日は毎週月曜日と 12 月 ~ 1 月の祝日。ランブラス通りからは徒歩圏内。バルセロナ市内なら、どこからでもバスか地下鉄で行くことができます。