ナフプリオンとアルゴリコス湾を見下ろす丘の上にあるのが、印象的な建築様式のパラミディ要塞です。要塞の堅固な石の城壁の中を歩くと、保存状態のよい稜堡 (りょうほう) と遺構があります。18世紀初頭にこの要塞を築いたのはヴェネツィア人で、その後 1715 年にナフプリオンを征服したトルコ人によって手を加えられました。この要塞の名前はトロイ戦争で活躍したとされるギリシャ神話の英雄、パラメデスにちなんでいます。
パラミディ要塞へは 2 つのアクセス方法があります。ひとつは 999 段の階段を上り、急勾配の丘から西の入口にたどり着く方法です。階段を上ると一段ごとに眺めがよくなり、ナフプリオンとその周囲の光景を楽しめます。当初からあるアーチ型天井付きの階段に注目しましょう。屋根にある隙間が換気を促しているのが特徴です。もうひとつは東側にあるメインの入口まで車で行く方法です。
要塞の中にはギリシャ史上の有名人の名をそれぞれに冠した 8 つの印象的な稜堡 (りょうほう) があります。中でも目立つのはアギオス アンドレアスと呼ばれる稜堡 (りょうほう) で、石造りの階段と大きな門を通って入ります。この稜堡 (りょうほう) の中庭の裏手にはアギオス アンドレアス チャペルがあります。ミルテャーデスと呼ばれる稜堡 (りょうほう) には監獄の遺構が残っています。
要塞の南端に行ってアキレスという稜堡 (りょうほう) を上ると、アルゴリコス湾とナフプリオン旧市街の美しいパノラマビューを楽しめます。晴れた日には、入り江と反対方向にアルカディア山脈が見えます。フォキオナシュという名の稜堡 (りょうほう) からは、アルヴァニティア ビーチを見下ろす素晴らしい眺望を満喫できます。
ナフプリオンの町の中心からパラミディ要塞の西の入口までは徒歩 10 分、東の入口までは車で 15 分です。東の入口の外には小さな駐車場があります。5 ~ 11 月は市内を巡る観光バスがパラミディ要塞にも止まります。
パラミディ要塞は年中無休で、入場は有料です。入口で詳細を記した小冊子を配っているので、ガイドなしで見て回ることができます。夏にはパラミディ要塞でコンサートが催されます。料金等についての詳細は、入口でお尋ねください。