マティス美術館は、世界有数のマティスコレクションを誇る美術館です。ニース界隈には数多くの芸術家たちが訪れ、定住して制作に勤しみましたが、アンリ マティスはその中でも特に有名な画家です。
美術館の建物には、17 世紀に建てられたピンク色の大きな別荘が使われています。コレクションの絵画、デッサン、彫刻の多くは、マティス本人またはその相続人が寄贈したものです。1917 年、マティスは美術館があるシミエ地区に移り住みました。第一次世界大戦後にここで制作された作品は、その前のパリ時代の作品よりも柔らかでくつろいだ作風であるとされています。
初期から晩年までの数百点の絵画、デッサン、彫刻、版画、写真からなるコレクションを鑑賞しましょう。画家として名声を馳せたマティスの傑作が展示されています。色とりどりの点を使って日傘を持つ女性を描いた日傘の女を探してみましょう。ニースの嵐は、コートダジュールらしい晴天とは異なる激しい雷雨のニースを描いています。
マティスの彫刻も数多く展示されています。彫刻の多くは、絵画でよく知られているカラフルな色調に比べると、暗く、いささか不気味ですらあります。顔に意地悪な笑みを浮かべている牧神の頭部像は、ヤギの角を持つ、悪魔のようなファウヌスのブロンズ製の胸像です。彫刻家バリーの作品を模写した野ウサギを貪るジャガーは、自然の残酷な一面を切り取っています。
美術館には、マティスの私蔵品コレクションもあります。細縞の肘掛け椅子や火鉢など自宅で使っていた愛用品や、たくさんの絵筆が今もそのままで絵の具が飛び散っている絵描き机など、芸術活動に欠かせない品々も見ることができます。
マティス美術館は、火曜日と祝日が休館日です。バスに乗り、レザレーヌ / マティス美術館の停留所で下車しましょう。