ロスチャイルド邸として知られるヴィラ エフルシ。見事な絵画やアンティーク家具、珍しい磁器コレクションなど、見どころがいっぱいです。バラ園、フィレンツェ風庭園、日本庭園をはじめとする 9 つの庭園は、どれも花であふれています。
北側のファサードはヴィラ エフルシのなかでも特に印象的。4 つのパートから構成されるファサードは、イタリアの宮殿建築を思わせるデザインです。ゴシック様式の入り口から中に入ると、見事なフィレンツェ ルネッサンス様式の階段が目を引きます。このすばらしい邸宅は、ベアトリス デ ロスチャイルド男爵夫人によって 20 世紀初頭に築かれました。
1 階にはディレクトワール様式の寝室と青の寝室が配置されています。ディレクトワール様式の寝室の壁には、花や珍しい動物が描かれたパネル、青の寝室の壁には、18 世紀後半に描かれたポンペイのパネルが使われています。フランスとイタリア製のアンティーク家具や 18 世紀に作られたマイセンのシャンデリアも見逃せません。
希少な磁器コレクションもヴィラ エフルシの見どころ。フランスのヴァンセンヌ工場で制作されたものも数多く展示されています。18 世紀後半に作られた花瓶はため息の出るような美しさ。貴重な磁器のディナーウェアや、アンティークの壷、繊細な装飾のフルーツ ボウルなど、ほかでは見ることのできないようなコレクションばかりです。
ベアトリスが親しい友人に手紙を書いたり、友人とおしゃべりを楽しんだ部屋も公開されています。昆虫の羽や鳥の羽で飾られた八角形のテーブルや、18 世紀の名高い家具職人ジャン アンリ リーズネルの制作したライティング デスクも必見です。
中庭を散歩すると、ベアトリスがゲストを迎え、華やかなパーティーが開かれていた当時の光景が目に浮かぶよう。イタリア ルネサンス建築をベースにデザインされた柱には、ヴェローナ産のピンク色の大理石がふんだんに用いられています。
様々なテーマで造られた広大な庭園は、散歩にぴったり。花の香りが漂うスペイン風庭園は、木陰でゆっくりと寛げる空間、ガーゴイルや中世風の作品が置かれた石庭も印象的です。異国情緒あふれる庭では、珍しい植物や巨大なサボテンが目を引きます。
ヴィラ エフルシはモナコから約 13 km、ニースからは 10 km の場所に位置します。チケットには入場料とオーディオ ガイドが含まれています。年中無休ですが、開館時間は季節によって異なります。祝日も開館時間が変わるのでお出かけ前に確認を。車の方は無料の駐車場をご利用ください。
ヴィラ エフルシでは、ぜひレストランにも寄りましょう。ヴィルフランシュ湾の景観を眺めながら、優雅なひとときを過ごせます。