恐竜やミイラから生きた動物まで扱うマンチェスター博物館は、入館料は無料にもかかわらず、国内外の貴重な遺物のコレクションが自慢です。

中心部に位置するマンチェスター博物館は、あらゆる年齢層が自然史を身近に感じられるよう努めており、雨の日の午後も家族でわくわくしながら過ごせる場所です。ビクトリア様式の綺麗な展示室を回り、種類豊富な展示について学びましょう。ここには、紀元前 1 万年というはるかな太古から伝わった、規模も重要性もイギリス有数の古代エジプト資料やローマの古代美術、マンチェスター近辺から採集した資料が収蔵されています。マンチェスター博物館は、19 世紀に地元の富裕な製造業者が個人的に収集していた品々が、1835 年にマンチェスター自然史協会の所有に移ったことから生まれました。その後も遺物の寄付が世界中から次々と寄せられたため、何度か博物館の規模を拡大しなくてはならないほどでしたが、最後はロンドンで高名なアルフレッド・ウォーターハウス建築士に現在の博物館の設計依頼がなされました。ウォーターハウス氏はマンチェスター市庁舎やロンドンの自然史博物館も設計した人物で、現在の建物の利用が始まったのは、1890 年のことです。来館者の多くが口にするとおり、外観からは想像しにくいほど内側は広々としており、一度館内に入ってしまうと、先史時代の化石から、飼育施設で飼われた生きた両生類やはちゅう類まで、実に多様な資料が大量に紹介されています。下の階に設置された 7,000 万年前のティラノサウルス・レックスの標本を見つけると、子どもたちは目を丸くして見入り、標本が、発見者スタン・サクリソンの名にちなんで「スタン」と名付けられているのを知ると、よく声をたてて笑いだします。この超大型骨格標本の周りにも、化石をはじめ、他の自然史資料がたくさん紹介されています。入場料はありませんが、博物館の維持や保全に向けた任意の少額寄付は歓迎しており、12 月 24 ～ 26 日と 1 月 1 日以外は毎日開館しています。展示内容は頻繁に変更になるため、詳細は公式ウェブサイトでご確認ください。マンチェスター博物館は、マンチェスター大学の近所、中心街のオックスフォード通り沿いにあり、ブース通り西向きの有料駐車場が便利です。鉄道のオックスフォードロード駅からは徒歩 15 分ほどの道のりですが、ビクトリア駅発の無料のメトロシャトルバスが中心街の鉄道駅や駐車場、バス停を通ってオックスフォード通りまで通っています。